ひいいの麻雀研究  ひいいの麻雀研究

 週刊あらまあー

 あらまあーさんが刊行してる「週刊あらまあー」です。
 全バックナンバーを揃えています。
 週刊あらまあーの著作権、文責はあらまあーさんにあります。あらまあーさんの了解を得て、ここにバックナンバーを掲載しています。
 

    第14号:通常の麻雀とはひと味ちがう『変則ルール麻雀』をご紹介しましょう(1)


    WEEKLY ARAMAA 14
     週刊あらまあー第14(12月第二週)号


    今回のメインテーマ:
    「通常の麻雀とはひと味ちがう
      『変則ルール麻雀』をご紹介しましょう(1)」

    (ノ; ̄◇ ̄)ノ ええええー?
    そんなのあるのおおおぉぉぉ〜〜?
    (∇≦*)んもぉぉ〜♪(ひまちゃん風)

    (*≧m≦*)ププッ

    --------------------------------------------------------------------------------
    目次
    最初のあいさつBYあらまあー
    今回のエッセイ執筆者と作品リスト

    年末年始特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ特集(PART1):RENさんの章
     「おじさんバンド奮闘記」(大好評連載・第二回)
    ・・・今回も面白いですよ〜〜^^

    月間データ・ランキング

    JPエッセイ特集{PARAT2}
    或未完さんの章「霞ヶ浦でのビッグバス{前編}」
    雀子さんの章「雀子の麻雀放蕩記」

    大会報告

    JPエッセイ特集(PART3)
    いなださんの章「OFFってみました」
    メグミ444さんの章「花子{前編}」

    メインテーマ:
    「通常のリーチ麻雀とはひと味ちがう『変則ルール麻雀』をご紹介しましょう
    (1)」

    JPエッセイ特集{PART4}:
    群龍さんの章 「競馬---馬と人間の夢物語」
    ・・・群ちゃんの人となりが伝わってくる素晴らしいエッセイです

    ARAMAAからの告知・・・
    ヤフー・サイトから「週刊あらまあー」購読希望の方々へ
    次回のJPエッセイ特集・予告  等々

    JPエッセイ特集(PART5)
    雫さんの章「家庭教師の本音」
    キララさんの章(連載第二回)「天然日記・パート2」

    あらまあー・ミニ伝言板

    JPエッセイ特集{最終章}:
    あい1112さんの章 「コエヲキカセテ」
    ・・・今回1番のあらまあーのお気に入り作品です。

    編集後記
    --------------------------------------------------------------------------------
    (=^-^=)ノ オハヨ♪
    こ(^0^)ん(^◯^)ば(^0^)ん☆わっはっはぁー
    気がついたら枯葉もとうに落ち、秋の装いがすっかり冬の風景に変わってしまった今
    日この頃、
    皆さんはいかにお過ごしですか?
    本当に寒さが身にしみる季節の到来、全身で実感しますねー。
    さて、前回掲載して好評だったJP(Jゲーム・プレイヤーズ)エッセイ、
    今回は年末年始特別企画と題して
    そのJの面々のエッセイ特集をお送りすることになりました。
    題して、『JPエッセイ特集』! (ハイハイ、そのまーんま、です。爆!)
    今回登場する豪華な執筆陣の方々と作品名はこのあとのリストに掲げますので、ここ
    では省略させて戴きます。が、やはり作者の方々にはこの場で御礼を述べておきま
    しょう。
    或未完さん、雀子さん、あらまあーの無理を聞いて寄稿してくれて、ありがとう。と
    くに雀子さんはご家族の方に不慮の事故があった中、楽しいミニ・エッセイ書いてく
    れて、ありがとうでした。ミカンさんは、大好きな釣りをテーマにしたエッセイです
    ね。後編も期待しています。
    雫さん、大学のレジュメ作成やホムペ更新のお忙しい中、寄稿してくれて、ありがと
    う。雫ちゃんの家庭教師のお話、とても興味深く読ませてもらいました。大変だった
    ね、オツカレ〜。後編もがんばー。
    キララさん、翌日からお仕事でお出かけになる予定の下、深夜まで原稿を書いて送っ
    てくれたこと、心から感謝します。ありがとう。キララの天然日記、毎回個性的な文
    章表現には驚かされます。
    いなださん、いなだシステムの導入もさることながら、今回のオフ会をテーマにした
    作品、軽妙で爽やかな文章表現でした。色々とありがとう。これに懲りずにまた書い
    てね〜〜。w
    メグミ444さん、何度も原稿を書き直し、追加稿を送ってくれたり、だいぶご苦労
    なさったようですね。でも今回の作品は、メグミさんにしかない『個的日常空間』が
    出たとてもいいモノになったと思っています。おつかれサマ。そしてありがとう。後
    編も楽しみです。
    そして忘れてならないのが、RENさん。
    前回の「おじさんバンド奮闘記」が大好評でした。
    今回はその第2話、前回に劣らず、いい内容に仕上がっています。
    RENさん、本当にありがとう。
    RENさんの作品掲載によって「週刊あらまあー」も
    中身に深い色合いと大きく広い幅が出てきた、というのが偽りのない実感です。
    そして、そして、・・・・・今回は大収穫がありました!
    群龍さんのエッセイと、
    あい1112さんのエッセイ、
    この2本はあらまあーのお気に入りです。
    群龍さんのエッセイは
    彼の大好きな「競馬」をモチーフにした『人と競走馬の夢ストーリー』、
    群さんのストレートな表現から、彼の裏表のない人柄の良さと熱いハートが伝わって
    きます。
    あい1112さんの作品は
    『過ぎし日の叶わなかった恋の思い出』を題材にした「胸キュン・ストーリー」、
    この彼女のエッセイを読んだ方は
    「へーえ、あいちゃんってこういうところがある女の子だったんだ〜」
    と、きっと彼女を見る目が変わる、
    そんな作品に仕上がっています。
    今回こうした方々に寄稿を依頼して快諾を受け、
    エッセイ特集が実現したことは、この上ない喜びです。
    執筆陣の皆さん、重ねて、本当にありがとう。

    さらに今回は、2回に分けて、「変則ルール麻雀」をメインテーマでご紹介しようと
    思っています。
    今回は、「6000点持ち関東式ブー麻雀」
    ブー麻雀のスリルとスピードを楽しんでいただけるようにと、
    ルール説明のほかにも『シミュレーション対局』を設けました。
    「フツウのリーチ麻雀は、ハンチャン戦も東風戦も、ちょっともうマンネリで飽きた
    なあ」
    という向きには持って来いの企画だと思います。

    まあそんなこんなで、今回も中身の濃い「週刊あらまあー」(爆!)、
    よろしくお願いいたしまーーっす。
    (≧m≦)ぐふふぅぅ〜〜

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    JPエッセイ特集・著者と作品リスト(登場順・敬称略)
    REN:おじさんバンド奮闘記・第二話『悪戦苦闘の楽器店通い』
    或未完:『霞ヶ浦でのビッグバス(前編)』
    雀子:『雀子の麻雀放蕩記』
    いなだ:『OFFってみました』
    メグミ444:『花子{前編}』
    群龍:『競馬---馬と人間の夢物語』
    雫:『家庭教師の本音・・・苦笑』
    キララ:天然日記・2『ショッキングな出来事・出会い・茶飲み友達』
    あい1112:『コエヲキカセテ』
    (以上、9名・九作品)

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    年末特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ特集{パート1}
     RENさんの章(連載第二回)

    前回大好評だったRENさんの『おじさんバンド奮闘記』、今回は第二話です。
    筆のほうも絶好調のRENさん、今回も楽しませてくれます。
    ____________________________

    おじさんバンド奮闘記

    はじめに
     前号の話である。

    あらまあーさんと妙な取引をした結果、柄にもなくエッセイを書くことになってし
    まった。
    そこで、バンド活動を題材に取り上げてみた。
    夏に行ったライブにJgameからたくさんの方が来て下さったからである。

    約束事が苦手で怠け者の私は、何とか1回の読み切りで仕上げることを考えたが、
    半分以上書いたところでとても叶わぬことに気がついた。

    題材の選択ミスを大いに悔やんだが、時すでに遅しである。
    別の話題で書き直すといった面倒なことなど到底できっこない。
    やむなく完結の道を探ったあげくが、あのような結びとなった。

    いかにも中途半場な私に相応しい幕引きと自分なりには納得したが、
    どうも思惑は外れたようである。

    はからずも続行を望まれる有り難い?お言葉と、
    「Jgameの皆が集まったライブまで書かないと」
    とのもっともなご意見が寄せられた。
    自分としては、
    「奮闘記なのに奮闘場面が出てこないのはおかしいかな」
    と感じてはいたが、
    こうとなっては仕方がない。
    緊褌一番、第2話・奮闘場面の筆を取ることにする。
    前段で字数を稼いだところで前号の話を振り返る。

    ジョーからの奇妙な年賀状がきっかけとなって、
    高校時代のバンド仲間だったナリジ、ジョー、私の3人と、
    当時の遊び仲間でナリジと交遊が続いていたショーゾーを加えた4人が
    代々木の料理屋で25年ぶりに再会した。
    その席で、レコード業界で活躍していたナリジから
    「またバンドを始めないか!」

    という予想だにしなかった言葉が飛び出して前号を終えた。

    第2回 悪戦苦闘の楽器店通い
    年とは不思議なものである。

    私が親族以外で年を意識したのは、小学校に入学してからだと思う。
    初めての朝礼で高学年がとても大きく感じた。

    さて、自分が高学年になるとどうだろう。
    あの時感じた高学年と自分がとても同じとは思えないのだ。
    私の娘は、私がジョーやナリジとバンドを組んでいた時の私の年齢をすでに超えてい
    る。
    私が高校生だったの頃の親父と、今の私を比べるとどうだろう。
    どうも自分が幼く思えてならない。
    そう思うと娘の目に写る自分がやたらと気になりだした。

    バンドを再結成してからの話だが、
    突然こんなことを考えて冷や汗をかいたことがある。
    バンドの課題曲の楽譜をFAXするためにナリジの自宅に電話した時のことだ。

    電話に出た奥さんに
    「REN君、また青春を始めたんだって?」
    と声をかけられた。

    奥さんらしいユニークでお洒落な問いかけに、
    電話口で赤面しながら返答に困ってしまった。

    自分とは無縁と思っていた「青春」という言葉と出会い
    不覚にも立ち往生してしまったのである。

    電話を切ってから
    幼い頃に感じていた疑問が頭をよぎった。
    どうも今の感傷的な気持ちと当時の記憶がオーバーラップしたようだ。

    若き頃の正体がバレている知人からの思いがけない一言は、
    瞬間的に気持ちの一部分の時計を逆戻りさせる不思議な力があるのかもしれない。

     さて、話を続ける。

    「またバンドを始めよう!」。
    ナリジの思いがけない言葉に、ジョーは
    「え、別にいいけど。何やるの?またビートルズでもやるの?」
    と苦が笑いを浮かべながら
    持ち前の飾りっ気のない口調で言った。
    昔の仲間と再び音楽を楽しむことは歓迎するが、
    「今さらビートルズなんかやりたくない」
    というのが本音のようだ。
    高校時代にロックが好きだったジョーは、今ではすっかりソウルに傾倒していた。

    困ったのは私である。
    音楽業界で活躍していたナリジのせっかくの誘いである。
    長らく音信の途絶えていた朋友たちと昔のように楽しい時を過ごしたいのはやまやま
    だが、
    バンドというからには当然ギターを弾かねばならない。
    何しろギターは25年間まったく触ってもいないのだ。
    果たして指は動くのか、その前に音を出せるのか。
    CDレコード一つを取ってみても、
    パチンコでゲットした景品を除くと、買ったものなど25年間で1枚もないかもしれな
    い。
    ビートルズの後にインプットされた音楽といえば、
    モーニング娘。の「うぉう うぉう うぉう うぉう」と、
    ジュディ・アンド・マリーの「それだけじゃ お腹がすくの」の2曲くらいのもの
    だ。
    それすら曲名はわからない。
    果たしてこんな私が参加していいものか。
    途方に暮れるばかりであった。
    戸惑うジョーと私を尻目にショーゾーは、まるで人ごとのように聞いていた。
    彼は高校時代のバンドに参加していなかったのだ。
    私を除いた3人の会話には、聞き慣れないミュージシャンの名前や曲名が次々と飛び
    交っていた。
    ショーゾーの今の生活に音楽が潜在していることが想像できる。

    ナリジがショーゾーに振った。
    「ショーゾー、人ごとみたいに聞いているけれど、君も参加するのよ。コードくらい
    できるだろ」。
    「えええ、オレも?」。
    ナリジは続けた。
    「まっちゃん、山ちゃん、ツカ。昔のメンバーを探そう。
    どこかの店を借り切って昔の仲間をたくさん集めて大騒ぎをしよう」。
    ナリジのテンションはトップギアーに入ってしまったようだ。

    かくしてバンドの再結成が決定した。
    高校時代のバンドは、小金井公会堂でライブコンサートを行ったが名前を持っていな
    かった。
    この再会の席で
    「名前は"おじさんバンド"にしよう」と、
    25年振りで念願のバンド名がついたような気もしたが、気のせいかもしれない。
    バンドには今 The Loose&Beat という立派な名前がある。

    練習場所は国分寺市の公民館の無料スタジオを使うことになった。
    課題曲と練習日はメールで打ち合わせることになった。
    いずれもナリジの提案である。

    こうして25年ぶりの再会は、
    おじさんバンドの結成という思いがけない話に展開して幕を閉じた。
    大変なことになった。まずギターを入手しなければならない。
    「楽器店に行かないとだめか」。
    私にとっては重大事件だ。音楽に関してはすっかり時間が止まっていたのだ。
    今さら見栄を張っても仕方ないが、
    できることなら恥は最小限で食い止めたい。

    私はおじさんバンドのメンバーにメールで聞いてみた。
    「ギターを買うけど、エレキって今では何て言うの?やっぱりエレキでいいの?」。
    答えはイエスだった。
    「エレキ」は死語ではないようだ。
    一般的にはエレキもアコギ(「アコースティックギター」の略。「フォークギター」
    ともいう)
    も「ギター」と呼ぶらしい。

    私は仕事帰りに新宿の楽器店に立ち寄ることにした。

    楽器店にはたくさんのギターが置いてあった。
    高校時代はガラスケース越しでしか見ることができなかった
    マーチンやギブソンの高級アコギが手の届く所に無造作にかけてある。
    よくは覚えていないが、値段は当時とさほど変わっていない気がする。
    エレキはその奥にあった。
    高校時代、手の届く高級エレキと言えばギブソンのモデルを模したグレコ製がやっと
    だった。
    お金が無かった当時の高校生にとってギブソンやフェンダーのギターは、
    40半ばを過ぎた今に置き替えると
    スーパーカー(死語?)に匹敵する高嶺の花だったと言えるかもしれない。

    余談だが、
    当時のギターメーカーに、ギブソンを模したトムソンと、
    フェンダーを模したフェルナンデスがあった。
    名前やボディだけではなく、ギターにプリントされたロゴのデザインまで本物そっく
    りだった。
    紛い物では、仕上がり、値段、人気のすべてでグレコが抜きんでていた気がする。
    ジョーがドラムを担当することになる前のことだ。
    バイトをしてサンバーストが眩しい4万2千円のグレコのレスポールを買った。
    (内容を正確にするため投稿前にすべての登場人物に確認してもらっているが、
    ジョーから「当時の4万円は今の20〜30万円ではないか」とメールがあった。
    さすがに断定できないので、今の金額に置き替えたときの体感温度ならぬ体感金額は
    20〜30万円と理解いただきたい)
    ジョーは大変な愛着ぶりで、ギターをケースにしまう時には、
    ボディについた指紋を一つ残らず布で丹念に拭き取る念の入れようだった。
    おじさんバンドが活動するようになってからの話だが、
    ジョーにあのグレコの行方を聞いたことがある。
    すると、
    今でも付き合いが続いている高校時代の同級生イッケイに
    貸したままになっているという。
    去年のライブの後に新メンバーに加わった元プロギタリストのチョロ山が、
    何かの拍子に言った。

    「70年代のグレコのレスポールはメチャいいですよ。
    木も仕上げも今のギブソンよりいいかもしれない。
    ぼくだったら今のギブソンより70年代のグレコを使います。
    手に入れたくても物が無いし、あっても10万円以上はします。
    売っても高く売れますよ」。

    驚いた私はすぐにそのことをジョーに伝えた。

    「えええ、もう何年も(ジョーから連絡があった。25年だそうだ)
    イッケイに貸したままになっているよ。すぐに返してもらわなきゃ」。
    大変な慌て振りだ。

    早速イッケイに電話をしたようだが、時すでに遅しである。
    イッケイは引っ越しの時に邪魔になったグレコを燃えないゴミに出してしまったらし
    いのだ。

    練習の後の飲み会で
    「グレコのレスポールどうした?」
    と聞くと、
    ジョーは顔を歪めながら、鈍い輝きの金の指輪をもそもそと見せた。
    イッケイは、棄てたグレコの代償に自分で作った指輪をジョーに与えたのだ。
    今イッケイは指輪のデザインの仕事をしている。
    あの指輪は失敗作かもしれない。
    「ジョー、あのグレコは?」
    と聞くと、ジョーはその指輪を見せながら、
    「これだよ。あのグレコのレスポールがこれだぜ。勘弁してくれよ」
    と答える。
    皆で大笑いである。

    「ジョー、あのグレコは?」、
    「この指輪だよ」

    のやりとりは、その後の練習後の飲み会で格好の酒の肴となった。
    それにしても、
    あのお金の無かった高校時代に
    ギブソンやフェンダーへの夢と憧れを与えてくれたグレコ、トムソン、フェルナンデ
    スは、
    この不況の中で果たして生き残っているのだろうか。

    さすがにこの年になると欲しいとは思わないが、
    いつまでも懐かしい思い出の扉として店頭に並んでいて欲しいものである。

    話を本題に戻す。

    さすがにこの年になると買うとなれば本物でなければ納得できない。
    エレキを物色する目は自然とギブソンとフェンダーを追いかけていた。
    「どうぞ音を出して弾いてみて下さい」、
    店員に声をかけられた。
    恥ずかしくてとても音など出せよう筈もない。
    ギターには25年ぶりに触れるのだ。
    まずは自分の技量を正確に把握することが先決だ。
    私は客と店員から見えない所を探して、
    こっそりとエレキに触れてみた。
    エレキと言えば
    ハイコード(フレットの高いポジションで押さえるコード)とハイポジションであ
    る。

    ハイポジションのアドリブなどできる筈もない。
    取り敢えずは5フレットのAコードを押さえてみた。

    するとどうだろう、まったく音が出ないのだ。
    何しろ25年ぶりだ。

    ある程度は予想していた。
    気を取り直してローコード(初心者が最初に覚えるコードの押さえ方)を試すことに
    した。
    Cコード、やはり音が出ない。
    まさか。Dコード、え、やっぱり出ないぞ。

    焦りながらも冷静に原因を分析した。
    1弦を押さえた指が微妙に2弦に触れている。
    この25年間で体だけではなく指までもが太ってしまったのか。

    25年振りにギターを持った体は、当時より25キロも太っていた。
    「25年振りのギター」に「25キロの体重増」。
    1年に1キロの年輪を刻んだ、
    と考えれば大したことないのかもしれないが、
    「25年」に「25キロ」。
    いかに解釈を操作したところで不名誉からの脱却が不可能な語呂合わせである。

    面倒なことにまた店員が来て言った。
    「アンプがありますから、音を出してみて下さい」。
    「わかったって。もう来ないでいいよ。第一コードも弾けないで何を弾けというの
    ?」。
    もちろん独り言である。
    その時だ。
    一人の若者がどこからともなく現れ、
    壁にかけてあったフェンダーのストラトキャスターを手にすると、
    黙ってアンプに繋ぎ大きな音で弾き出したのだ。
    「う、うまい」。
    楽器屋でギターを弾くときは誰も知らない曲を弾くとかっこいいのか。
    しかも、おろおろせずに堂々と。

    苦境の中で一つ学んだ。
    年の功である。
    この若者の登場で、ますますギターに触れなくなってしまった私は、
    いそいそと店を出ることになる。
    こんな新宿通いが2日も続いた。
    家に帰ってメーラーを開くとナリジからのメールが届いた。

    「池袋の楽器店で低廉(ていれん)のエレベ(エレキベース)を買った。
    RENには新宿より池袋の方が買いやすいかもしれない。
    店員の○○さん(私が名前を忘れてしまった)に、
    エレベを買ったおじさんバンドの仲間だって話して相談するといいよ」。
    持つべきものは友だちである。
    さっそく池袋の楽器店に行くことにした。

    あいにく○○さんは不在だったが、
    代わりの店員に
    「どうぞ弾いて下さい」と、
    ここでも声をかけられた。
    ギターに触らずに購入するお客などいないらしい。
    店員は躊躇する私を見ると、
    自分で弾いて音色とフレットの感触を確かめ丁寧に説明してくれた。
    私にはエレキの知識がまったくない。
    店員の勧めるままにエピフォンの黒いセミアコを買うことにした。
    セミアコにしたのは、
    家で練習するときアンプが無くても音が聞こえるのではないかと思ったからである。
    エピフォンという聞き慣れないメーカーにひっかかりもしたが、
    アメリカの有名なブランドだと聞いて妥協した。
    帰ってからネットで調べてみると、
    あのジョン・レノンがエピフォンのセミアコを愛用していたことを知って
    とても驚いた。
    後におじさんバンドに参加し、チョロ山を連れてきてくれたマッちゃんから聞いた話
    だが、
    私のギター選びは根本から間違っていたらしい。
    「買うなら新品」
    という概念がそもそも誤りだったようだ。
    エレキを買うときは、新品ではなく中古というのが定石のようだ。
    近年いい木が少なくなって、
    ギブソンもフェンダーも昔のようないいギターが作れなくなったらしいのだ。
    今年マッちゃんと行った大久保の楽器店に、
    ケースに入ったまま一度も使われていない30年くらい前の
    フェンダーのストラトキャスターが置いてあった。
    あまりの貴重さに値段がつけられないらしい。
    何百万もの値段で取り引きされると聞いて、とても驚いた。

    エピフォンの黒いセミアコは、吉祥寺で行った1年目(去年)のライブで使用した
    が、
    少し音量を上げるとすぐにハウリング(アンプとギターが共鳴して発する雑音)
    を起こす欠点があった。
    スタジオの練習で
    「RENのハウリング何とかならないの?」。
    あまりのうるささに毎回お叱りを受けて、
    今ではすっかり子供のおもちゃに変身してしまった。

    この時のギター選びを通していくつか学んだ。
    エレキは新品ではなく中古を買う、
    ギター選びはしっかり音を出して音色や弾き具合などを吟味する、
    決して店員の言いなりになってはならない。
    当たり前か。

    その後も弦を買いにいけば見当違いのものを買ってしまい、
    楽譜を買えば肝心な課題曲が1曲も入っていないものを買ってしまうなど、
    楽器店の買い物は鬼門のようだ。
    この年になって子供のお遣いを体験するとは…。
    冒頭の年の話ではないが、
    楽器店での私は、
    確実に高校時代の私より幼くなっていること
    間違いなしである。

    (「悪戦苦闘の楽器店通い」終わり。
    またまた続くかもしれないし、これで終わるかもしれない)

    ___________________________

    (-。-)・・・・・・RENさ〜〜ん、お疲れ様。
    すでにRENさんは3話目の原稿に着手されているそうですね。
    本当にありがとうございます。
    これからはREN先生、いやREN大先生と呼ぶべきか。。(爆!)
    先生、次回の原稿も期待しておりますぞおー。
    担当編集者より(ぷぷぷ^^;)

    なお、あらまあー式脚注をつけ加えておきます。
    低廉(ていれん)=値段が安い、ということ。
    (定REN=定時に退社するRENさん。(*≧m≦*)ププッ)
    セミアコ=セミ・アコースティックギターの略、アコギ的音色のエレギ、でいいかな


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    月間データ・ランキング
    11月1日〜12月1日(1ヶ月間の増加数値)
    ポイント部門(ランカー対象)
    1.s.yamane 1965.75⇒ 2389.25 (+423.5)
    2.燕 2005.75 ⇒2344.25(+ 338.5)
    3.ニッシー 3030.75 ⇒3363.5(+ 332.75)
    4.ohagi 2327 ⇒2575.75 (+248.75)
    5.kingjyunn 2426.5 ⇒2663.75(+ 237.25)
    6.まさすぅ 1919.25 ⇒2150.75 (+231.5)
    7.REN 2833 ⇒3051.25 (+218.25)
    8.ayabu 2898⇒ 3111.5(+ 213.5)
    9.時継 1726.25⇒ 1937.25(+ 211)
    10.満願堂 1935.75 ⇒2143.5 (+207.75)

    11.飯田橋 2378 ⇒2585.25(+207.25)
    12.雀鬼一号 3106⇒ 3276.5 (+170.5)
    13.タンタン 2674 ⇒2843.5(+169.5)
    14.としかお 2379.5⇒ 2547.75 (+168.25)
    15.naoshi 2225.25⇒ 2393.25 (+168)
    16.動く標的 1625.25⇒ 1785.5 (+160.25)
    17.たれちゃん 1662.75⇒1820.5(+157.75)
    18.うー 2822.25⇒2975.25 (+153)
    19.ひいい 2609.75 ⇒2757.75 (+148)
    20.ミーコ 1757.75⇒1905.5 (+147.75)

    21.J-BOY 4456.75 ⇒4602.75 (+146)
    22.けむりや 2255.25⇒ 2395 (+139.75)
    23.いなだ 1601⇒1739.25 (+138.25)
    24.moo-pi 2536.75 ⇒2673.75(+137)
    25.yoshi601 1968 ⇒2104 (+136)
    26.手裏剣 2298.75 ⇒2427.25 (+128.5)
    27.愛子だよ 1957.75 ⇒2085.75(+128)
    28.篠芙 2482.25⇒2601.25(+119)
    29.或未完 2772.5 ⇒2888.75 (+116.25)
    30.狂虎 1943⇒2056.75 (+113.75)
    以下、
    えみりん (+112.25)、あらまあー(+109.25)、
    buff (+106)・・・・・
    と続いています。

    _______________________________________
    11月の新米クンと消滅クン
    [新米クン] 
    {出戻りクン(再ランクイン選手)も含めます。}
    茜クン、じじうさぎ、coro14、yamasasi、bu-ys、kiyobegg、Levin101、
    satokim、
    以上9名様、ご案内〜〜〜〜。12月中にランクインされた方々でーーっす。
    いらっしゃあぁーーーい(桂三枝風)。
    [消滅クン]
    @naba、ゆきの、あいな、takataka、MRYM、止まり木、浪花節、そあら、馬の肉、
    ♪〜〜ほたーーるの光〜〜、窓の雪〜〜♪〜〜
    以上9名様、12月1日現在のランキング表からランクアウトされました。
    すぐに出戻りクンになりそうな人もけっこういらっしゃいマス。
    ___________________________

    トップ率部門(ランカー対象)
    1.動く標的 23.62⇒24.22(+0.6)
    2.kishibojin 28.03⇒28.42(+0.39)
    3.いなだ 16.86⇒17.24(+0.38)
    4.はまを 27.12⇒ 27.47(+0.35)
    5.REN 26.84⇒27.17(+0.33)
    6.満願堂 27.27⇒27.56(+0.29)
    7.yoshi601 24.42⇒24.71(+0.29)
    8.手裏剣 27.66⇒27.91(+0.25)
    9.Melissa 20.81⇒21.06(+0.25)
    10.ニッシー 24.24⇒24.48(+0.24)

    11.たれちゃん 33.47⇒33.69(+0.22)
    12.向台風 28.08⇒28.29(+0.21)
    13.yo-ssya 25.18⇒25.39(+0.21)
    14.ayabu 22.59⇒22.78(+0.19)
    15.えみりん 21.23 ⇒21.42(+0.19)
    16.としかお 31.89⇒32.05(+0.16)
    17.ThunderV 29.56⇒29.71(+0.15)
    18.mequmi 24.41⇒24.56(+0.15)
    19.buff 27.54⇒27.68(+0.14)
    20.英二 26.44⇒26.58(+0.14)

    21.出目徳 31.86⇒31.98(+0.12)
    22.雀鬼一号 28.59⇒28.71(+0.12)
    23.和だもん 25.03⇒25.15(+0.12)
    24.usagi000 28.42⇒28.53(+0.11)
    25.雀帝 24.7⇒24.81(+0.11)
    26.たいくり 31.82⇒31.92(+0.1)
    27.あらまあー 29.75⇒29.85(+0.1)
    28.和研 25.53⇒25.63(+0.1)
    29.ohagi 24.67⇒24.76(+0.09)
    30.J-BOY 24.48⇒24.57(+0.09)
    以下、k.ogurin (+0.09)、時継 (+0.08)赤いたぬき(+0.07)・・・
    と続いています。

    皆さん、お疲れ様〜〜^^

    --------------------------------------------------------------------------------
    年末特別企画;
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ特集{パート2}
    或未完さん・雀子さんの章

    今回は前号のプレイヤーズ・エッセイが好評につき、何人かの方々に寄稿をお願いし
    ました。
    まずは或未完さん。大好きな釣りのお話、今回はその前編です。
    ______________________

    霞ヶ浦でのビッグバス・前編

    今年の7月にRENさんライブに行ったのさ。
    悪妻孝行のつもりで行ってみたら、
    Jgameの顔馴染みでないハンドル馴染みの人が沢山いたのよ。
    ライブの後で打ち上げがあってそれがオフ会になったんだけど、
    オフ会に出たのは初めてだったんだ。

    Jgameの人が集まってるテーブルに
    RENさんとバンドメンバーのMさんが来たの。

    Mさんは、スーパーサラリーマンで、
    昔大ヒットした「たとえば〜 君がいるだ〜けで〜」
    って曲を歌ってたKKクラブを作った人だったの。
    (奥さんは元KKクラブで歌ってた人なんだって。内緒だよ!!)

    RENさんは、ぼくのメッセのプロフィールを見て、
    ぼくが釣り好きなのを知っていたみたい。

    Mさんがボートを所有していることを知ってるから、Mさんに
    「今度みかんちゃんをボートに乗せてあげてよ」
    って頼んでくれたの。
    (RENさんは俺のことをみかんちゃんと呼んでいる)

    話の流れなんだろうなあって感じで聞き流していたんだけど、
    ○月に本当に行くことになっちゃったのね。

    今日はそのお話ね。

    最初にRENさんから
    「今日か明日行くぞー」
    って電話があったんだけど、その後が大変だったの。
    霞ヶ浦の明日の天気が悪そうで・・・・・・
    今日も明日も天気が悪そうで雨が降る予報なのよ。

    結局明日行くってなったから、
    RENさんはJGameに麻雀に行ったらしいんだけど、ロビーで飯田橋さんにつか
    まって、
    その時新宿のえりちんさんのお店でやってたかずねママのオフ会に行くことになっ
    ちゃったらしいのよ。
     俺も誘われてたんだけど明日の準備で忙しいかったので
    (釣りざお・リール・ルアーを明日の釣りのスタイルにより選んでいくのよ)
     断りました。

     ごめんねかずねママ・・・。

     そして出発当日
    5本の釣りざお(リール付)とタックルボックス(ルアーの収納ケース)を愛車につ
    んで
    霞ヶ浦へ東関道を飛ばして向かいました。

     つづく
    _________________________________

    続いて雀子さんの登場です。
    とてもユーモラスで雀子さん独特の文章表現が見られる、楽しいミニ・エッセイで
    す。

    _________________________________

    雀子の麻雀放蕩記

    役牌發と七対子を武器に、デビューを飾って早三年
    Jゲームでも一年が過ぎようとしています

    当初は気の弱さも手伝って、友人のプレイを見ているだけだった私も
    一ヶ月後には、挨拶程度のチャットも出来るようになっていました

    Jのよいところは、なんと言ってもチョンボがないところでしょうか!
    待ちがわからなくても問題ありません
    同順ロン、時に役満にまで成長する小三などなど様々なサービス

    まさにテレビショッピング雀荘
    ワ・ン・ダ・フ・ル

    攻撃は最大の防御という訳で攻めまくる麻雀でスタートします
                 ・
                 ・
    転機は、やはりひいいさんのHPでしょう
    守りという攻めをパクリました

    雀子レベル1守備力+1で いざ戦場へ!
    先ずは、朝のビッグモンスターうたた姫を、倒しにでかけました
    戦績は、まずまずの勝率30%弱
    しかーーーーしですねぇ 彼女のほうは・・・・60%
    やだー!
    毎日毎日、挑み続けますが、願いは叶いません
    あまりに悔しいので、勝ち逃げしてあげました!
    まいったか!
    (姫の1000pは3ロビ20テで私がプレゼントしました。
    こんなにしつこいのはわたしだけ?
     o(〃’▽’〃)oあははっ♪)

      つづく かも

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    大会報告:
    牌王位戦
    第10期牌王位戦、予選・準決勝リーグ(霜月杯)
    {予選}
    1位:雀帝   139100
    2位:あらまあー127100
    3位:@naba  108700
    4位:雀子   106600
    5位:雷の覇者106400
    6位:IIKANJI 103900
    7位:tsunoちゃん102800
    8位:LOTO6:100900
    9位:銀痔郎: 97100
    {準決勝}
    1位:雷の覇者:133100(決勝進出⇒後日、棄権)
    2位:@naba : 127800(決勝進出)
    3位:英ひで:127000(決勝進出)
    4位:あらまあー:99400(次点・繰上げ決勝進出)
    {決勝}
    優勝(第10期牌王位);@naba:180700
    準優勝;あらまあー:151000
    3位;buff:137700
    4位;英ひで:131600
    見事、あのナバちゃんが王位に返り咲き。
    出場したあらまあーはバフさんナバさんという新旧連覇王、そして手ごわい東海の雄
    ・英ひでさんを相手に初の決勝戦を体験しました。
    ちょうど前日あたりから不調の波が押し寄せてきたことを考えれば、あらまあーの
    トップ1回での準優勝は自分ではまあまあのデキだったと思います。
    それにしても試合巧者のナバさんの王位返り咲きは見事!
    またナバの時代が来るんでしょうか?
    ともかくもナバさん、おめでとう!^^
    なお、蛇足ですが、
    あらまあーの今回の決勝進出は正規のものではなく、あくまでも繰り上げということ
    なので、
    あらまあーは次期の準決勝シード権を返上させていただき、
    ふたたび次回は予選から出場する旨、決意し、
    主宰のひいいさんにそのことを伝え快諾を得ました。
    次回も会場で会った皆さん、よろしく!
    v(≧∇≦)v いえぇぇぇぇいっ♪ 
    ↑くまっぱちさんからパクった。(爆!)
    ___________________________

    感謝祭(あい1112さんの大会)
    第6回感謝祭・予選(右欄の10名が準決勝進出)
    1戦のみ 1戦+2戦合計 最終合計
    1位 あらまあー 61900 あらまあー 101200 finepix 136500
    2位 finepix 57700 ☆あきしゃん 98700 @naba 130000
    3位 kaka 56900 ozahiro 84400 ☆あきしゃん 125500
    4位 @naba 56500 ひいい 79100 のぶえyes 122600
    5位 pink-bell 53400 @naba 78900 あらまあー 122100
    6位 buff 49000 pink-bell 77900 ozahiro 111300
    7位 ozahiro 34800 finepix 76300 IIKANJI 108100
    8位 雀帝 32100 kaka 73700 pink-bell 106400
    9位 ☆あきしゃん 30300 buff 71400 ひいい 96500
    10位 ひいい 29300 のぶえyes 68600 kaka 95200

    (準決勝)以下3名が決勝進出
    HN 素点
    1位 のぶえyes 139500
    2位 @naba 138400
    3位 ひいい 133000

    {決勝結果}
    こちらも元王位のひいいさんが優勝!返り咲きを決めました。
    ひいいさん、王座復帰、おめでとう!^^
    ____________________________
    なお、第10期牌王位戦・決勝のリアル映像は下のアドで見られます。
    {いなだシステムによる決勝リアル再現は、ココです}

    http://loose&beat.d-files.com/d.html
    ____________________________

    {大会情報}

    牌王位戦情報は「ひいいの麻雀研究」(ひいいさんのHP)で。↓
    http://www.ix3.jp/hiii/

    感謝祭・麻雀大会情報は「新まさきんぐ」(あい1112さんのHP)で。↓
    http://homepage3.nifty.com/aichan-1217/index.html

    --------------------------------------------------------------------------------

    年末特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ特集(パート3)
    いなださん・メグミ444さんの章
    ここのパートでは、
    いなださんとメグミさん(mequmi444)のエッセイをご紹介します。
    いなださんはPC関連のお仕事をされている東京在住の青年で、牌王位戦・決勝のリア
    ル再現がサイトで見られるようになったのも彼の『いなだシステム』のおかげです。
    また東京でのオフ会といえば決まって彼が幹事となり、
    いなださんといえばOFF会幹事のプロとしても(爆!)有名です。
    メグミさんは、あらまあーが最初のエッセイ依頼をしたとき、
    言下に断わられました。
    「わたしは読むのは好きだけど、書くのは苦手・・・・」
    しかし、奇跡が起きて(爆!)、後日、メグミさんのほうから
    「書いてもいいですよ〜」
    という返答を戴きました。
    それゆえ今回のエッセイ陣、バラエティーに富んだ顔ぶれとなりました。
    お二方、どうもありがとう。

    まずは、いなださんから。タイトルは『OFF(オフ)ってみました』です。

    ___________________________

        「OFFってみました」    いなだ

     7月某日、東京・吉祥寺の一角のライブハウスの前にいる。
    以前からJGAMEの麻雀でお世話になっている
    "REN"さんのバンドのライブに誘われたからである。
    PC系やネットワーク系でのOFF会は何度か経験はあったのだが、
    ゲーム系のOFF会に参加は初めてである。
    (個人的に会う事は有りました。)
    メンツ(メンバー)は麻雀を打った事のある人ばかりで、
    HNは知っているものの顔を会わせるのは初めてで、
    ちょっとドキドキしている。
    普段、麻雀を打つ時とは、違った気持ちでした。
    とりあえず、近くの公衆電話から連絡係のファー子さんに電話をし
    会場前に着く。
    と・・・ミーコさんのぶえyesさん、あらまあーさんから
    「JGAMEの方ですか?」
    と声を掛けられる。
    そして、ライブ入り口の列に並び。会場を待っていると
    徐々にメンツが集まり、会場内へ・・・
    ただ、連絡係の方は外で待機していました。
    会場内で、集まるのを待っている間、
    あらまあーさん・Pannさん・のぶえyesさん・kingjunnさんと
    話をしていました。
    徐々に、メンツが集まり挨拶をしながら、
    なんとなくライブが始まりました。
    RENさん自身の顔を知らなかった私は、
    「どの人がRENさん何だろう?」
    と思いながら見ていました。
    第一部は往年の名作?とでも云いましょうか、
    メンバーの方々の年代の曲を中心でした。
    そして、休憩に入ると、RENさんが挨拶に来ました。
    会場全体を見回わすと”立ち見”まででていました。
    女性ボーカル中心の第二部が始まり、掛け声がかかる。
    そのまま、ノリノリの第三部と続く。
    一階のフロアーはテーブルや椅子を脇にどけて、
    若い子たちが踊っていました。
    会場は自然と盛り上りに、
    びっくりしながらも楽しいライブでした。
    その後、会場の外に出て記念撮影、
    そして、他の遅れて来たメンツと合流。
    バンドのライブ打上げ会と一緒に、JGAME麻雀のメンツでのOFFと成りまし
    た。
    年齢的には同世代が多く(私より年上ですが^^;)
    麻雀の話、ライブの曲目の話。
    そして、バンドのメンバーがお酒を注ぎに回って来た時は、
    メンバー紹介等。話は尽きませんでした。
    時間的に、ちょっと早めに私とあらまあーさんは、
    吉祥寺駅へ向かいました。
    なぜか、電車の中では静かなあらまあーさんでした。
    (ライブの雰囲気は http://loose&beat.d-files.com/ で公開しています。)
    今回のメンツは、
    RENさん・ミーコさん・ファー子さん・のぶえyesさん・kishibojinさん・
    飯田橋さん・kingjunnさん・あらまあーさん・Pannさん・moo_pi35さん・
    群龍夫妻・或未完夫妻・
    会えませんでしたが、bomさん・スプリさんでした。

     9月某日、東京・新宿歌舞伎座前〜しんじろう
     新宿歌舞伎座前で、kingjunnさん・満福と合流、
    その足で「しんじろう」(えりちんさんの働いているお店)へ。
    すでに主賓?名古屋のかずね♪ママさんと飯田橋さんが到着済みで、
    飲んでいました。
    そしてOFF会スタート 
    飯田橋さんがPCを開き
    JGAMEの第一ロビーに入ると、RENさんが麻雀を打っていました。
    そのまま急遽声をかけ参加して頂きました。
    ところが、後から合流してくる予定のメンツが、
    何と「しんじろう」の場所が見つけづらいらしく、
    携帯電話を持ってお店の外に出たり入ったり
    ・・・RENさんが到着後、すぐになんとGWPQさんが到着。
    私は聞いていなかったので、びっくり!。
    そして、新宿駅に着いたあいまささんから連絡が入り
    直ぐに到着。
    この段階で店の中は大騒ぎ。
    えりちんさんの現在の旦那さんの
    ”えりパパさん”(えりちんさんと同じ店で働いています。)も加わり、
    デジカメで写真を取り合ったり、
    ネット上では中々聞けない話をかわしたりで、
    回りのお客さんをも圧倒するほど最高潮に・・・。
    お店の予定時間も過ぎていても解散のメドもつかないほど、
    楽しいOFF会でした。
    帰り時には、雨が降り出していました。
    今回のメンツは、kingjunnさん・飯田橋さん・あいまささん・
    満福・GWQPさん・RENさん・かずね♪ママさん。
    そして、えりちんさん・えりパパさん。

    しんじろう(えりちんさんの店)
    和食系です。
    定期的にコース料理が変わりますので内容は事前にお問い合わせ下さい。
    (油っこい居酒屋料理に弱くなったなぁ〜と言う方向けです)
    東京都新宿区歌舞伎町2−18−6
    03−5272−8282
    店内の写真は。
    http://loose&beat.d-files.com/027.jpg
    http://loose&beta.d-files.com/028.jpg
    http://loose&beta.d-files.com/029.jpg
    http://loose&beta.d-files.com/030.jpg

    以上でぇ〜す。
    ________________________________________

    すっかりオフ会幹事のプロになった、いなださん(爆!)、ありがとう。
    牌王位戦の決勝収録、いつもお手数かけてます。
    そして今回の寄稿、ほんとうにお疲れ様でした。また書いてね〜〜。

    さてさて次は、・・・・・・・・
    意外にもエッセイ執筆を承諾してくれた
    メグミ(mequmi444)さんの登場です。
    彼女の大好きなガーデニングを題材にしたエッセイ、
    「わたしは文章書くのがどうもニガテ」
    と言っていたのが嘘のような、
    素敵な文章表現を披露してくれました。
    今回はその前編です。
    ____________________________

            花子(前編)


     あらまあーさんから声をかけられたときは 
    大いに戸惑いました
     
     えええ私が?

     ものを書くのはとても苦手です
     
    いろいろな方のHPなどに顔を出しているのですが 
    書き込みはほとんどしない 
    皆さんの書かれたものを楽しく読んでいるだけなのです

     専業主婦の私は 
    もっぱら読む、聴くの生活です 
    話すこともあまり得意ではありません
     
     散々悩みましたが 
    私の心の友を紹介することにしました

     さてさてどんなものができるやら 自分でも心配です



     私の趣味の一つに ガーデニングがあります
     
     我が家の庭は
     家を建てたときに父が造ってくれた
     日本風の庭です
     
     松やつげ寒椿などの樹木に石などが配してあり 
     石灯籠や 蹲(つくばい)などがあり
     まさに純日本風の庭といっていいでしょう
     
     手入れといっても
     到底 私の手のおえるものではなく 
     庭師の方に年に数回来ていただいているという 
     私の参加を無言で拒否している庭なのです

     そこで私は
     庭の隅の日当たりのよいところに小さな花壇を造ってもらい、
     美しい花を咲かせる草花を植え 
     それなりに楽しんでいたのです

     最近、近所を散歩していると 
     壁掛け式の鉢に花をいっぱい滝のようにつけているのを
     あちこちで見かけるようになりました

     あれがやりたい!!

     でも我が家にはそんなしゃれた場所などなく 
     よそ様の花たちを見て満足していたのです

     そんな私が
     あることを思いついたのは 
     去年のことでした

     我が家にはリビングの前庭に四帖ほどのベランダがあるのです
     
     そうだ そこを私のお庭にしよう!!

     ホームセンターに行き
     人工芝を買い 自分で1枚ずつ敷き 
     一畳ほどはあるウッドスクリーンを
     ホームセンターの軽トラックを借りて運び
     自分で金槌などをふるって
     3日ほどで出来上がりました
     
     真ん中にはパラソルがつけられるテーブルを置き白い椅子も買い 
     憧れの壁掛け式の鉢を取り付けました 
     すべて私の手作りです
     
     そしてあの ふさふさの花を咲かせたのです

     それからというものは 
     朝、目が覚めると
     お気に入りのベランダに行き 
     水をやり 
     昼間は
     コーヒーを飲みながら本を読んだりする
     そんな毎日でした
     
     あの洗濯物を干すだけだったベランダは
     私のお気に入りの場と変身したのでした


     春も早い頃
     まだベランダの花たちも小さく
     蕾(つぼみ)がやっと膨らんだ頃
     
     あの花子がやってきたのです

              
                    
                  (mequmi444=花子)


    ___________________________

    メグミさん、どうもありがとう。
    とても爽やかで穏やかなメグミさんの
    『個的日常空間』でした。

    後編も期待しています。

    なお文中の蹲(つくばい)ですが、
    メグミさんご自身に解説していただきましょう。

    以下は、
    あらまあーがメグミさんに宛てた
    「蹲(つくばい)の意味と説明」の『打診メール』
    に対する
    メグミさんからの『返答メール』の抜粋です。


    蹲ですが、ツクバイと読みます。
    やはり石でできた水溜めみたいなものです。
    辞書で調べましたら、
    茶室の入口などに低く作ってある手水鉢(チヨウズバチ)(のある所)
    と書いてあります。
    我が家のは庭の一番見えるところにわざとらしく作ってあります。
    でも、そこには蝶や鳥などが水を飲みに来てくれるので、
    私は気に入っています。

    あらまあー追記:
    蹲(つくば)うとは、うずくまる、身をかがめる、の意。
    身をかがめるようにして手を洗う場所であることから、この名称がついたと言われて
    いる。
    『蹲踞(つくばい)』とも表記する。
    (「三省堂・広辞林」調べ)

    --------------------------------------------------------------------------------
     メインテーマ:
    通常のリーチ麻雀とはひと味ちがう
     『変則ルール麻雀』をご紹介しましょう{1}
    {6000点持ちブー麻雀}

    (はじめに)
     ハンチャン麻雀(東南戦)で打ちなれている人から見れば、Jや東風荘の東風麻雀
    は変則的に見えるに違いありません。しかし、その昔の人たち----イーチャン麻雀
    (東南西北戦)を打っていた人たち----
    から見れば、ハンチャン戦はどうも物足りない、と思えるのかも知れません。
     
     戦前からアルシャル麻雀(1飜しばりがなく、アガリ符22符あればアガれるとい
    うイーチャン麻雀)をしていた人が戦後の東南(半チャン)戦リーチ麻雀を邪道だと
    批判したように、ハンチャン麻雀から入った人たちは現在のネット麻雀の主流である
    東風戦麻雀を邪道だ、と言うのかも知れません。
     しかし、とどのつまりは、そのルールによる「慣れ」だと思います。
     ハンチャン戦からマージャンを覚えた人でもいったんサイトの東風ゲームになれて
    しまうと、東南戦麻雀はすでに少し長く感じるようになっているかも知れませんし、
    ね。
     さてそこで今回は、今日おこなわれている東風戦や半荘戦以外の、変則ルール麻雀
    を紹介しようか、と思います。
     このメイン・テーマで取り上げる『変則ルール麻雀』は、東京の浅草や新宿歌舞伎
    町などのフリー雀荘などでおこなわれている6千点持ちの関東式『ブー麻雀』(B
    ルール麻雀・・・・かなり年配の雀士は「おとし麻雀」とも言いますが、一般的には
    「スポーツ麻雀」と言います)と、3人麻雀の中でも特にスリリングな『北抜き3人
    麻雀』です。
    なお、このテーマは2回に分けます。
    今号のパート1では、6千点持ちブー麻雀をご紹介しましょう。

    6000点持ちブー麻雀(関東式・スポーツ麻雀)

     ブー麻雀の呼称の由来は、かつて全国営業麻雀店連合会の規定により通常のリーチ
    麻雀を「Aルール」、この種の麻雀を「Bルール」と称したところから、『B麻雀』が
    ナマって「ブー麻雀」になったと言われているのが今日までの定説ですが、本当のと
    ころはわかりません。
    まあ、いちおうは信憑(ぴょう)性のある説でしょう。
     今日ブー麻雀と呼ばれるものの中には大別すると次のようなものがあります。
     (A)関西式・2千点持ちブー麻雀
     (B)関東式・4千点持ちブー麻雀
     (C)関東式・6千点持ちブー麻雀
     このほかにも、かつては名古屋地域を中心として、今池という繁華街の店舗などを
    中心におこなわれていた8000点持ちブー麻雀やその他持ち点の異なったルールの
    ブー麻雀などもありますが、大別すると上記の3種類でしょう。
     今回紹介するのは(C)の6千点持ちブー、関東式スポーツ麻雀と呼ばれるもので
    す。
    さてそこで、そもそも「ブー麻雀」とは、どんなルールの麻雀なのか? というこ
    とですが・・・・・・・

    {ブー麻雀とは基本的にどんなゲームか?}
     ブー麻雀とは簡単に言うと、
     『誰かが持ち点ぶんアガるか、誰かが持ち点ぶんフリこんでハコになるとその時点
    でゲーム終了。
    いくら浮いているのか? という「点数」には関係なく、
    その時点で2コロか3コロか(二人マイナスか3人マイナスか)、で勝利者のポイン
    ト(勝ち金)が決まる』
     という変則ルールのゲームなのです。
     つまり、リーチ棒100点のマイナスでもハコテンでもマイナスには変わりなく支
    払う金額は同じ、ということになります。ブー麻雀では、プラスかマイナスか、が重
    要なのです。
     後半のほうでシミュレーション・ゲームもご紹介しますが、まずは基本ルールか
    ら。
    {6千点持ちブー麻雀の基本ルール}
    (1)各自の持ち点は6千点。誰かが6千点分浮上するか、または誰かが6千点分マ
    イナスしてハコになった時点で、ゲーム終了となる。(したがって、もちろん東1局
    での終了もあり得る)誰かがハコになって終了した場合はその時点でいちばん浮いて
    いる人がトップとなる。
    (2)3900点のアガリは(オヤ・子とも)4000点、5800点(オヤ)のア
    ガリは6000点、7700点は(オヤ)8000点、という切り上げ得点になる。
    (この3種類のみ)
    (3)リーチをかけてからアガリ牌が出ても、ロンせず見逃しても良い。ただし、そ
    の後はツモ専。
    (4)満貫は6千点(親満9千点)。場に2飜。
    (5)8飜でハネ満(9000点、オヤ13500点)、10飜で倍満(12000
    点、オヤ18000点)、役満は状況に関係なくツモでもロンでも、アガッた人に3
    コロトップ(関西では、マルAトップ、とも言います)が与えられる。
    (6)同点トップは起家基準の上家取り。リーチ棒は百点。リーチ1発、裏ドラはな
    し。ドラはカンで増える。役の飜数や得点の算出方法はフツウのリーチ麻雀(東風戦
    ・半荘戦)と同じ。
    (7)トップにならない2コロのアガリ(自分が浮くだけのアガリ)や、1コロ・
    ゲーム終了になるアガリは、オーラス(南4局)以外できない。また足を引っ張るア
    ガリも禁止。(この項目については後述します)
    (8)1本場は加符300点だが、オヤがレンチャンした場合、次局に各自が100
    点づつ場に供託を出すので、実質プラス600となる。
    (9)基本的に、食いタン先づけ後づけなんでもありの「ありあり」ルールである。
    ノーテン罰符はなく、流局はオヤ流れ。オーラスも荒局終了となる。(オヤは和了し
    ない限り連荘できない)
    (10)チョンボは半満貫(800−1500)だが、チョンボがあった場合、チョン
    ボの収入によって誰かが6千点を越えて浮いた場合も、チョンボ者がハコになった場
    合も、ゲーム終了とはならず、次局もう1局、平場のオーラスとしておこなう。その
    さい、6千を越えている者は5900の浮きとして計算し、ハコ割れの者はちょうど
    ハコとして計算する。
    注:なお、これらのルールの細目は、新宿や浅草、またその店によって異なります
    が、ここは、あらまあーが以前よく行っていた浅草の某店のルールを紹介していま
    す。

    _____________________________

    {シミュレーション・ゲーム}(ひと回り=4試合)
     それでは実際のゲーム進行を見ながら、この変則麻雀をご理解してください。

    対局者:どんじゃら、ブンブン姫、かっ飛び丸、ぐふふ〜君(以上、第1試合の起家
    順)
    レート:ナナ、トウ(7−10)のダブル(このレートについては、以下、説明して
    いきます)

    それでは、まず第一ゲームです。起家のどんじゃらの配牌が、以下の図。
    六六八九(7)(7)(8)(9)78東西北中(ドラ二)
    7・8・9の三色が見える配牌。
    第1打が北。
    この後、4ピンツモ西打ち、3ピンツモ中打ち、白ツモ7ピン打ちで、
    六六八九(3)(4)(7)(8)(9)78 東白
    と変化。
    ところがこの4巡目、西家のかっ飛び丸にすごい手が入っていました。
    二二(6)(7)(8)3459白白西北(ドラ二)
    ドラの二マンがトイツ、赤5ソウが1枚という、白ポンで満貫が確定の手。
    (注:赤5ソウというのは、「5」を示す竹の色が五本とも赤く染まった牌のこ
    と---普通は5ソウは周りの4本が緑色、真ん中の一本が赤で染められていま
    す。------です。
    この牌は、ドラと同じで1飜つきます。また、この牌を持っていれば「役」としてア
    ガルことができるのです。つまり、「赤のみ」というアガリも可能です。
    今回のゲームでは、赤5ソウのほかに、赤五マン、赤5ピンが、それぞれ1枚ずつあ
    ります。
    手牌図では、赤五マン・赤5ピン・赤5ソウを、ピンク色の下線付きで示します。)
    5巡目、5ピンを引いたオヤが、白打ち。これをポンした西家のかっ飛び丸、9ソウ
    切り。次巡、ドラの二マンを引き込んでアンコにし、北打ち。
    二二二(6)(7)(8)345西 {ポン}白白白
    とりあえずの西タンキ・テンパイです。
    もちろん、この手は白ドラ4(赤5ソウも含む)ですから、満貫の6千点。東1局で
    すから、どこからも出アガリできません。なぜなら、出アガリしてしまうと、1コロ
    (一人マイナス)でゲームが終了してしまうからです。(前掲・基本ルールの(6)
    を参照)
    モチロン、ツモれば3コロ・トップでゲーム終了です。
    次巡の7巡目、上図の手に9ピンをツモったかっ飛び丸、西打ちで、
    二二二(6)(7)(8)(9)345 {ポン}白白白
    6・9ピンのノベタンに待ちを変えます。これならば、ツモれる可能性もありそう。
    直後の8巡目、オヤのどんじゃらが待望の9ソウを引き入れ、
    六六八九(3)(4)(5)(7)(8)(9)789
    ペン七マンのメンゼン三色テンパイ。
    オヤですので理想的な手になりました。と言うのは、この手、出れば4000点(正
    確には3900ですが、この6千点持ちスポーツ麻雀の場合、最初の基本ルールでご
    紹介したように4000点に切り上げます)のアガリ、ツモれば2000オールで
    ゲーム終了(6000点浮きますから、ね)という手なのです。
    さて、西家が白ドラ4をツモるかオヤがペン七マンでアガるか、注目でしたが、不運
    にも西家のかっ飛び丸が七マンをツカみ、ツモ切り放銃。オヤのどんじゃら、400
    0点の浮上です。
    浮いてる分(=プラスしている分)の点棒は、ほかの人からわかるように、その人の
    右上に出します。したがってプラスしている人の点箱の中は常に6千点ということに
    なり、浮きの分は卓上に置かれるのです。

    東1局0本場終了:
    どんじゃら;+4000 ブンブン姫;原点 かっ飛び丸;−4000 ぐふふ〜君
    ;原点
    さて、東1局1本場、各自が100点ずつ場に供託を出します。この時点で、
    どんじゃら;+3900 ブンブン姫;−100 かっ飛び丸;−4100
    ぐふふ〜君;−100  場供託;+400
    と、3コロ状態になりました。
    この状況は、浮いているどんじゃら以外のプレイヤーにとっては、大変な事態なので
    す。
    現在3人マイナス、次にオヤのどんじゃらが和了すれば、最低のアガリでも1500
    プラス1本場300、さらに供託符400で、2200点。
    浮き分の3900(4000から場に供託100を出した状態)と合わせれば610
    0の浮きとなり、つまりゲーム終了になるのです。
    その1本場、『アガレばトップ』のどんじゃらが、3巡目に仕掛けます。
    一一三五(3)(4)(5)35北北白發
    上家ぐふふ〜君の捨てた四マンをパクっとカンチャンで食って白切り、イーシャンテ
    ン。
    3・4・5の食い三色を狙います。
    一一(3)(4)(5)35北北發 {チー}三四五
    ところが、食わせたぐふふ〜君にすごい手が入っていました。
    六七八(9)(9)(9)34 79中中中(ドラ中)
    なんとドラの中がアンコ。次巡2ピンをツモ切りした後、9ソウツモ打7ソウで、テ
    ンパイ。
    六七八(9)(9)(9)3499中中中
    さてここで、ぐふふ〜君の打つ手は2通りあります。
    (1)即リーチ!ツモればハネ満。ハネ満ツモは2300−4500だから、ツモれ
    ばオヤのどんじゃらもマイナスになり、3コロ・トップ。ほかの二人から出ればもち
    ろん2コロ・トップ。
    (2)ヤミテン。どんじゃらから出ればデバサイ(出場所最高、の意)で3コロ・
    トップ。あとの二人から出ても2コロ・トップ。ツモッても赤5ソウ以外は2コロ・
    トップ。(満貫ツモは1500−3000)
    これは、どちらもあり得る戦法です。
    (1)は豪快な手段で、ツモった場合に気持ちがいいですが、リーチ宣言で自分がテ
    ンパイしていることを相手に教えるだけに、もしリーチをかわされた場合、悔いが残
    ります。
    (2)は手堅い戦法ですが、ツモった場合(赤5ソウ以外は)2コロ・トップにしか
    ならないので、ツモったときに、リーチかけとけば良かったぁー、ということになり
    ます。
    さて、みなさんならどっちの戦法を選択するでしょうか?
    ぐふふ〜君が選択したのは(2)の戦法。とりあえずはヤミテンで回します。
    直後、南家ぶんぶん姫の切った北を、オヤのどんじゃらがポン!
    一一(3)(4)(5)35 {チー}三四五{ポン}北北北
    ついにオヤもテンパイしました。
    さてさてトップの行方は?・・・・・
    次巡、西家かっ飛び丸が2ソウをツモ切りしますが、ぐふふ〜君、そ知らぬ顔で1枚
    目のアガリ牌を見送りし、6ピンをツモってきてツモ切り。
    以後、オヤのどんじゃら九マンをツモ切り、南家ブンブン姫7ソウ切り、西家かっ飛
    び丸西切り、と局面が進み、次巡、ブンブン姫の捨てた2ソウで、仕方なさそうにぐ
    ふふ〜君が、ロン!
    六七八(9)(9)(9)3499中中中(アガリ牌:2)
    モチロン文句なしの満貫。
    第1試合は、ぐふふ〜君の勝利、2コロ・トップとなりました。
    ______________________________________

    さて試合結果のポイント(勝ち負け金)のつけかたなんですが、・・・・
    ブー麻雀というものは、基本的にリーチ棒1本(100点)のマイナスでもハコテン
    でも、マイナスはマイナスとして支払う金額は一定です。
    今回のレートは初めにお知らせしたようにナナ・トウのダブルですから、2コロの場
    合は700円オール、3コロなら1000円オールとなります。ダブルについては後
    述します。
    2コロの場合、浮いていた2着の人(どんじゃら)はプラマイ・ゼロとなります。
    (もちろん賭け麻雀は法律で禁止されています。これはお金にたとえた場合のことで
    す。よい子のみなさんは賭け麻雀はやめましょうね。ぷぷぷ^^;)
    第1戦の結果:
    どんじゃら;+ - 0 ブンブン姫;−7 かっ飛び丸;−7 ぐふふ〜君;+14
    (単位を100円と考えれば、めやすとなるでしょう。
    もちろん賭け麻雀は法律で禁止されていますので、あくまでも、めやすです。
    ただし、1ポイントを30ペソと考えても、めやすにはなりません。  爆!)
    またこの場合、2コロ・トップなので、浮きの2着になったどんじゃらは、プラマイ
    ・ゼロとなります。(この状態を『ぶらさがり』あるいは関西風には『アセ』といい
    ます。)
    ___________________________
    さて、第2試合。
    この試合が開始されると同時に、第一ゲームでトップを取ったぐふふ〜君の右前に銀
    色の大きな円形のメダルが置かれました。このメダルは「ダブ権」を意味する、「ダ
    ブ権メダル」です。
    ダブ権(=ダブルの権利)とは、2回続けてトップを取ったひとはその「勝ち金」
    が倍になる、という取り決めで、今回は前回トップ者のぐふふ〜君にこの「ダブ権」
    がある、ということです。
    したがって、ほかの3人はぐふふ〜君にはトップを取らせないようにしなくてはな
    りません。同じトップを取られるのでも、『ダブ権のある人』と『シングルの人』と
    では支払う金額が違ってくるからです。
    なお、出オヤ(起家)は公平に回るように順に右隣に移っていく、という取り決めで
    す。
    したがって4ゲームで各自1回ずつ起家を経験することになります。

    第2試合:(起家順)
    ブンブン姫、かっ飛び丸、ぐふふ〜君(ダブ権)、どんじゃら

    この試合も東1局で決着!
    しかも1発決着でした。
    第1試合でトップを逃した西家どんじゃらが、9巡目、
    二二三四五(4)(6)345888(ドラ:北)
    このメンゼン・タンヤオの手、カン5ピンをツモ!
    タンヤオ・ツモで500−1000(ゴットォー)、3コロ態勢にして2千点の浮き
    になり、まずまず悪くはないのですが、なんとどんじゃら、アガらずに6ピン切り。
    ほほぉーーっ。
    二二三四五(4)(5)345888
    3ピンをツモって1発で勝負を決めてしまおう、という作戦です。
    一見、邪道で無謀にも見えますが、フリテン・ツモ専はブーではよくあることです。
    たとえば、・・・・・
    一一七八九(4)(5)(6)(7)(8)(9)發發(ドラ:發)
    東1でいまこの手でテンパイしているとします。ドラの發が出ても満貫なのでロンで
    きません。
    したがってこの場合、發が出たらポンして9ピン打ち。
    一一七八九(4)(5)(6)(7)(8){ポン}發發發(ドラ:發)
    どうせツモらなくてはアガれないのですから、自分に有利に『フリテンの3面チャ
    ン』3・6・9ピン待ちに変えてしまうのです。
    この作戦は、Jの麻雀でも、「満貫をトップ以外の人から出アガリしたのではトップ
    は変わらないがツモればトップになれる」という状況の時に、適用できます。
    不自由な待ちから、ツモリやすいフリテンのツモ専待ちへ。
    これもひとつの方法です。
    話を元の局面に戻しましょう。
    6ピンを切ってフリテンに受けたどんじゃら、3ピンツモなら3コロトップです。
    二二三四五(4)(5)345888(ドラ:北)
    ところが、ダブ権保持者のぐふふ〜君もドラの北をトイツにして、
    六七八(9)(9)(9)11223北北(ドラ:北)
    と、ドラドラ・イーペイコウのテンパイ。ペン3ソウ待ちです。
    この手は6000点持ちブー麻雀的には理想形で、リーチをかけずに出アガリで52
    00、ツモって3コロトップ、という手なのです。
    しかしこの3ソウ、どんじゃらが345のメンツで1枚、オヤのブンブン姫が234
    のメンツで1枚使っていて、残りは山に1枚あるのみ。
    どんじゃらの欲しい3ピンも場に2枚出てしまいました。
    流局間近の16巡目、ところが、どんじゃらがなんと・・・・
    二二二三四五(4)(5)345888{ツモ⇒(3)}
    3ピンを、ツモ!
    やった、とばかりのガッツポーズで、どんじゃらが手牌を開きました。
    タンヤオ・ツモ・三色、文句なしの満貫で、どんじゃらが3コロ・トップを奪取しま
    した。
    第2戦の結果:
    ブンブン姫;−10 かっ飛び丸;−10 ぐふふ〜君;−10 どんじゃら;+3

    (二試合終了までのトータル)
    どんじゃら;+30 ぐふふ〜君;+4 ブンブン姫;−17 かっ飛び丸+−17

    第3試合;(起家順)
    かっ飛び丸、ぐふふ〜君、どんじゃら(ダブ権)、ブンブン姫
    第3試合はもつれて南場に突入しました。
    得点の動きを簡単に説明しましょう。
    東1局、南家ぐふふ〜君がオヤのかっ飛び丸から食いタンヤオ三色ドラ1をアガって
    4000点。
    東2局、ダブ権保持者のどんじゃらがピンフ・ドラ1をぐふふ〜君からヤミテンでア
    ガって2000点。
    東3局、かっ飛び丸がメンゼンのタンヤオ三色をブンブン姫からアガって5200
    点。
    東4局、ドンジャラが食いタンヤオのみでアガって1000点。放銃はかっ飛び丸。
    南場に入った時点で、
    オヤのかっ飛び丸が僅か200点の浮き、
    南家ぐふふ〜君が2000点の浮き、
    西家でダブ権保持者のどんじゃらが3000点の浮き、
    という3人浮きの状態。
    ひとりマイナスのブンブン姫は8百点残り。つまりほかの3人は、もうブンブン姫か
    らは出アガリすることはできません。(最低でもアガリ点は1000点ですからね)
    南1局、ブンブン姫が困った手でテンパイ。
    九九(3)(4)(5)(7)(8)(9)23478(ドラ:三)
    ドラのないピンフのテンパイ。6・9ソウ待ちです。
    どうしてこれが困った手かというと、これは出アガリ1000点。全然浮きもしない
    手だからです。仮にリーチをかけてアガリ牌が出ても2000点、これでも800点
    残りのブンブン姫としてはプラスになりません。ドラの1枚でもあればリーチをかけ
    てツモ専で、リーピンツモ・ドラ1で5200、原点復帰になるのですが・・・。
    さらに困ったことにはツモってもアガれない、ということです。
    ヤミテンのままツモれば、
    ピンフ・ツモで、400−700(計1500)、
    また、リーチをかけてツモっても700−1300(計2700)です。
    これでは、自分が浮上せぬまま200点浮きのかっ飛び丸をマイナスにさせてしまい
    ます。
    つまり、2コロの状態になってしまうのです。
    このような相手の足を引っ張るアガリは禁止されています。
    最初に掲げた基本ルールの(7)を参照にしてください。
    しかし、浮いてる人をヘコませずにアガるのはいいのです。
    そう思っていたら、ダブ権保持者のどんじゃらから9ソウが出て、ロン!1000
    点。
    ブンブン姫、まだプラスにはほど遠いですが、ほっと一息つきました。
    南2局、ここまでぐふふ〜君とどんじゃらが2000点ずつの浮き、かっ飛び丸が2
    百点の浮きです。
    前局にアガッたブンブン姫が、6巡目、すごい手でテンパイしました。
    三四五五六七(2)(2)(5)(6)(7)67(ドラ:七)
    赤五マンとドラの七マンがあり、しかも5ソウならタンピン三色。ハネ満です。
    5ソウがどこから出てもロンあがりはできません。
    (5ソウが出るとタンピン三色ドラ2でハネ満。ハネ満はコドモで9000点だか
    ら、この場合最高に浮いている人が2000点浮きなので点箱の6000と合わせて
    も8千点。したがってロンすると1コロ・ゲーム終了となってしまう。出アガリの1
    コロ終了はオーラス以外できない。)
    しかし8ソウならタンピン・ドラ2で満貫の6000点。どこからでも出アガリでき
    るのです。
    ところがところが、、です!
    その直後、大変なことが起こりました。
    テンパイ直後の7巡目、
    ぎゃあーーー、と叫び声が響いて、ブンブン姫が、
    三四五五六七(2)(2)(5)(6)(7)67{ツモ牌:5}
    な、なんと、ど高めの赤5ソウを、ツモ!
    タンピン三色、ドラ3(正規のドラ七マンに赤五マン、赤5ソウ)ツモ!
    バイマンです。倍満は3000−6000ですから、なんと逆マル!
    ブンブン姫が紅潮した顔で、やりぃーー、と叫びました。
    {注:逆マル=ぎゃくまる、とは、逆転のマルエー(3コロ)・トップのこと。元シ
    ブガキ隊のメンバーのことではありません。・・・・・・それはヤクマル、だ、ちゅ
    ううの}
     ・。・(ダメ?これ 爆!)
    第3戦の結果:
    かっ飛び丸;−10 ぐふふ〜君;−10 どんじゃら;−10 ブンブン姫;+3

    (三試合終了までのトータル)
    どんじゃら;+20 ブンブン姫;+13 ぐふふ〜君;−6 かっ飛び丸;−27
    さてさて、いよいよ第4ゲームです。これで起家がひと回り。
    今回ご紹介するシミュレーション・ゲームもこれが最終試合となります。
    第4試合:(起家順)
    ぐふふ〜君、どんじゃら、ブンブン姫(ダブ権)、かっ飛び丸、
    さて第4試合の東1局、
    オヤのどんじゃらが8巡目にテンパイ。
    一二三五六七(8)(8)789白白(ドラ:5)
    白と8ピンのシャンポン待ち。即リーチ、と出ました。
    白が出ればオヤなので4000点、白ツモなら2000オール(計6千点)で、3コ
    ロトップ・ゲーム一発終了という願ってもない手です。
    ところが直後、南家どんじゃらもテンパイ。
    二三四(9)(9)(2)(4)(6)24789{ツモ牌:3}
    絶好のカン3ソウを引き、もちろん6ピン打ちの追っかけリーチ。
    スジひっかけのカン3ピン待ち、2・3・4の三色リーチです。
    こちらも出れば5200、ツモれば3コロトップです。
    ところが、そのリーチ宣言牌の6ピンを下家のブンブン姫(西家・ダブ権保持者)が
    カン6ピンでチーして、9ピン打ち。なにやら戦々恐々としてきました。
    さてその数秒後、ふたたびブンブン姫のぎゃーーー、という奇声。
    北家のかっ飛び丸が、オヤリーの現物の西をツモ切りすると、
    やったー!デバサイ!(出場所最高、の意)
    ブンブン姫が手牌を開くと、なんと・・・・
    七八九11155西西{チー}(5)(6)(7)(ドラ:5)
    西とドラ5ソウのシャンポン待ち。しかも赤5ソウ含みです。
    西・ドラ3(赤5ソウ自体が1飜牌であり正規のドラでもある)で、満貫。
    この場合、東家のぐふふ〜君、南家のどんじゃらがリーチをかけているので、それぞ
    れ100点ずつマイナス。(リーチ棒は100点)そして、原点である北家のかっ飛
    び丸からアガリ牌が出たので、3人マイナス状態でゲーム終了。3コロトップとなり
    ます。
    ばんざーい! と、ブンブン姫。
    ついに『ダブ3』(ダブ権保持者の3コロ)が出ました。
    ナナ・トウのダブルですから、ダブ3は2000円オール。
    なんとブンブン姫、6千円の収入です。
    (何度もくどいようですが、これはあくまでもお金に換算した場合の話ですよ〜〜、
    賭け麻雀は法律で禁止されています。ハイハイ)
    第4戦の結果:
    ぐふふ〜君;−20 どんじゃら;−20 ブンブン姫;+60 かっ飛び丸;−2

    (四試合トータル)
    ブンブン姫+73 どんじゃら+−0 ぐふふ〜君−26 かっ飛び丸−47
    結果、ここまではダブ3をやったブンブン姫の一人勝ち、という結果になりました。
    ____________________________

    いかがでしょうか?6千点持ちブーの醍醐味、少しは味わって戴けたでしょうか?
    このテーマは次号も引き続きおこないます。
    なお、次回は、関東式4000点持ちブー麻雀と関西式2000点持ちブー麻雀を簡
    単にご紹介した後、『北抜き』と呼ばれる変則式3人麻雀をご紹介します。
    この北抜きサンマもいったんハマってしまうとやめられなくなるほどの、スリリング
    でスピーディーな変則麻雀です。
    普通のルールのようにアガったときに「タンヤオ・ピンフ・イーペイコウ・・・・」
    などという手役の数え方をするではなく、「アガリ・メンゼン・放銃・リーチ・・・
    ・」という、まったく違った数え方をします。
    お楽しみに。
    では、また次号で。ごきげんよう。

    --------------------------------------------------------------------------------

    年末特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ{パート4}
     群龍さんの章
    ここのパートでは、あらまあーがエッセイをお願いした折、
    「自分は文章を書くのは苦手だなー・・・・」
    というコメントが返ってきた人物をご紹介します。
    まずは、わが盟友、ナイスガイの群ちゃんこと群龍さんです。
    彼の大好きな競馬の話なんですが、彼の競馬に対する情熱、競走馬に対する深い想い
    が伝わってくる素晴らしいエッセイです。
    このエッセイから群ちゃんの人間的なハートの良さを感じられる方々も少なくないと
    思います。

    それでは、群龍さんのエッセイから。
    ___________________________

       「競馬---馬と人間の夢物語」 群龍

      週刊あらまあーが読者のお手元に届く頃は、
    今年ももう終わりを向かえうとしている頃だろう。
      まあしかし今回、あらさんからエッセーを書く依頼が舞い込んできた際は、
    この群龍、いったい何を書いたらよいものか迷いに迷った。
      Jgame麻雀ロビーにおいては、人生の先輩でもあるRENさん・ミーコ姐さ
    ん他
    知り合いの方々から楽しみにしているとの励ましもいただき
    プレッシャーの中考えに考えた。
     なんせこの群龍、
    幼少の頃から文章を書くのはもっとも苦手な分野なのだから・・・
     が、しかし、これも乗りかかった船と思い
    ごたくを述べるようではありますが、頑張って書こうと思う。

     さて題材だが、意外にもいろいろ候補は浮かんできた。
    あげればキリがないのだが、
    今回は勝手ながら、お馬さん(競走馬)の話をさせていただこうかと思う。

     群龍は、動物が好きである。
     中でも犬、そしてお馬さんが好きだ。
    根っからの競馬好きもそんなところからきているのであろう。
    実は群龍、数えてみると、競馬を始めてもう19年になろうとしている。
     始めた頃は、
    「ミスターシービー」なんて3冠馬が世間を騒がせていた頃のように思う。
     競馬というのは、のめり込めばのめり込むほど厄介で複雑で、
    とにかくはまり始めると、とことん研究したくなる。
     今まで競馬の歴史・血統などあらゆる角度から調べ上げ、
    そして気になれば、東京は新橋にあるJRAの建物の中にある閲覧室まで調べに行
    く。
    そんなことも過去には何度かあった。
     自宅でも2匹の犬を飼うほど動物好きの群龍は、
    ----この2種類の動物の共通することなのだが-----
    「目」を見るのが好きでしょうがない。
     例えばサラブレッドの目をたまに競馬場のパドックで見ていると
    (1年以上ご無沙汰だが・・)
    いてもたってもいられなくなる程ジィーッと見入ってしまう。
     パドックでお馬さん達は、これからレースを向かえるにあたって
    人間様の賭けの対象として走らされ、
    時には感動され、時には野次られたりもする。
    いわば、戦場に向かおうとしている戦士たちである。
     そんな戦いを前にしたお馬さん達の中には、
    興奮して血走っている目をしている馬もいれば、
    澄んだ目をして何事も無いかの様に平然と歩いている馬もいる。
    寂しそうな目をしている馬も・・・
     まあ、賭けの対象としては、澄んだ目をしているお馬さんを
    群龍の場合は選ぶのだが・・・・・
     そして、周りの友人達には馬鹿にされるのだが、
    レースの際、ゴール板を先頭で駆け抜けたあとのお馬さん、
    そのお馬さんの口元を見ると
    どうしても笑っているように見えてしょうがないのだが、・・・・・・
    どうだろう?
     例えば、手綱を引かれて激走するレース中、
    お馬さん達は何を思って走っているのだろうか?
     レースを勝つことによって自分らがファンに感動を与えているのを、
    お馬さんは知っているのだろうか?
     先頭で駆け抜けて嬉しいのだろうか?
     まあ単純に考えれば、ただ本能で走っているのかも知れない。

     
     しかし長い日本の競馬の歴史の中こんな話がある。
     「馬名キーストン」
    かなり昔のダービー馬である。
     昭和42年12月のことである。
    (この年は群龍がこの世に生を受けた年でもある)
     師走の阪神競馬場「阪神大賞典」・・・・・・・
    レース名をご存知の人もいるだろう。
     この年、この時期に行われていたらしい5頭立て競争、
    ダントツの1番人気、キーストン!
     逃げ馬であるこのお馬さんは、
    レーススタートしてからどの馬にも鼻を譲ることなく
    最終コーナー先頭で向かえ、
    あとはどのように華麗に逃げ切るか・・・・・・・
    それだけだった。
     しかし、直線にさしかかった時、崩れるように、馬が転倒する!
    (この様子は、群龍も後のビデオで拝見している)
     騎手も当然、ターフに投げ出される。
     あっという間の出来事である。
     だが、このお馬さん、
    何を思ったのか、
    ふらふらと立ち上がり、
    足が骨折しているにも関わらず
    気絶している騎手の元へ向かい
    乗り手の安否を気遣ったかどうかはわからないが、
    鼻先で騎手を揺り動かしたという。
     その時の騎手のコメントを、群龍はある資料で知ることになったのだが
    騎手はこのように述べている。
    「レース中ターフに投げ出され一瞬気絶していたがふと気づいてみると、
     そこにはキーストンがいた。
     彼と一瞬目があった。
     悲しそうな眼、
     すまなさそうに瞬(まばた)きする彼の瞳を見た」
    と・・・
    「大丈夫だよ」
    と彼を抱き寄せたと・・
    このようにコメントしている。
     結局その後、その馬は安楽死処分となり、天国へ旅立っていった。

     最近では、「馬名サイレンススズカ」が
    レース中の事故によって生命を絶たれているのが記憶に新しい。
     この時の事を鞍上の武豊も、このようにコメントしている。
    「レースも終盤4コーナー手前にさしかかった時バキッと音がした。
     愛馬が故障したのは、すぐに分かった。
     しかし彼は、僕を気遣ってか
     転倒せず僕を振り落とさないように
     踏みとどまるのを感じとった」
    と・・
     話せばキリがないのだが、
    このような数々の競馬の歴史の中から
    少なくとも愛馬と鞍上の意志の疎通のもとで、レースは行われている。
    ファンの気持ちまではお馬さんがどう思っているのか分からないが
    鞍上の気持ちをお馬さんはきっと理解し、きっと感じとっているに違いない、
    と群龍は思う。
    「競馬関係者が作った夢物語、以心伝心なんて・・」
     このように信じない人も中にはいるだろう。
    こればかりはきっと、
    動物と接したことのある人にしか分からないコミュニケーションなのだと思う。
     しかし、これだけは、言っておきたい。
     人間様のご都合で勝手に走らされ
    莫大な富を生み出すマシーンじゃないということを・・・
     お馬さんもなんとか騎手の期待に応えようと生死紙一重の微妙なところで
    一生懸命走っている賢い反面寂しがりやな動物であるということを・・
     当たり前のような話をして申し訳けないのだが
    動物を賭けの対象として考えるのであれば、
    このことは肝に命じておこう!
     そう群龍は、競馬を見ていては思っているのであります。

     そんなこともふまえながら
    お馬さんと騎手との関係、当日の気配、持ちタイム、レース展開、血統など
    あらゆる観点から競馬予想するのが大好きな群龍は、
    以前は毎週競馬をしていたのだが
    ここ数年は、たまに小銭をはたいて馬券購入している状況である。
    (かみさんと一緒になってから金銭の自由が利かなくなった為)
    だが、そんな中、今年1度だけダービーでひと勝負している。
    その時は、運よく結構な金額を手にできたので
    まだその競馬用の銭がだいぶ残っている。
     
     今回この原稿を書いているうちに無性にひと勝負してみたくなった群龍は
    勇気を出して、かみさんに相談してみた。
    「暮れの有馬記念ひと勝負させてくれないかと・・」
    なんと、ゴーサインがでたのである。
    きっと一緒になってからちまちまと遠慮がちに馬券購入していたのを
    哀れに思ったのかな^^;;

     まあそんなこともあり、今年最後の有馬記念を向かえようとしている。
     さて、当日、グリーンチャンネルとPCを前に
    群龍の勝負は吉とでるか・・凶とでるか・・
    神のみぞ知るかな?

     最後に、
    長々と能書きを述べさせていただき、
    小学生の感想文のようになってしまいました。
    今回このような場を与えていただいたあらさんには大変感謝するとともに、
    読んでいただいたプレイヤーズの皆様、
    ・・・普段、素人麻雀しか出来ない群龍を相手にしていただき
    この場をお借りして
    大変恐縮ではありますが
    この群龍、厚く御礼申し上げます。
    これからも末永くおつき合いの程、宜しく御願い致します。
                             群龍
    ___________________________
    群ちゃ〜〜〜ん、いい話だったよー。
    群ちゃんの競走馬や動物を愛するハート、競馬を愛する一途な気持ちがストレートに
    伝わってくるエッセイだったと思います。
    ありがとう、良かったらこれに懲りずに、また書いてください。
    あ、それから群ちゃん、
    今度はわれらがジャイアンツの話、頼むぞーーー
    (≧m≦)ぐふふぅぅ〜〜
    たよりにしてまっせ〜〜〜アニキーー
    --------------------------------------------------------------------------------
     aramaa-からの告知

    (1)ヤフーのメール・グループのサイトから参加希望された方々へ。
    Jゲームのサイトからではなく、ヤフーのメール・グループから「グループ参加・配
    信希望」をされた方々へ。
    「週刊あらまあー」というのは、Jゲームや東風荘などの麻雀サイトでネット麻雀を
    する人たちの「憩いの場」であり「交歓の場」であると解釈してください。
    もちろんオフ会なども開かれますが、Jゲーム・プレイヤーの基本的精神として、
    『お互いの挨拶はちゃんとしよう』というものがあります。ネットゲームは互いの顔
    が見えないので、ただゲームをして勝ち負けを決めるだけではなく、親睦を高めよ
    う、というポリシーの下で成立しているものとご解釈ください。
    ヤフー・メルグルの『週刊あらまあーず』は基本的に公開グループですので、参加は
    基本的に無条件で受け付けておりますが、そのさい、『簡単な自己紹介』のような
    メールを希望しています。
    もちろん自分のことを書くのが苦手な方も、いやそれ以前にメールを書くこと自体が
    苦手な方もいるでしょうが、前述の『基本精神』にもとづいて、そうお願いしている
    わけです。
    そこで、自己紹介やそれに準ずるメールを送っていただけない方については、次号か
    らはヤフー・メール・グループでの『閲覧』という形を取っていただきたい、という
    のがこちらの希望なんです。
    ヤフーの『週刊あらまあーず』のスペースには必ず最新号とそれに近い以前の数号、
    ならびに「あらまあー6」が置いてあり、どなたでも閲覧可能です。
    自己紹介メールは共通アドでも本号末尾にあるアドでもどちらに宛てても結構です。
    何卒よろしくお願いします。

    (2)グループ・共通アドで配信するメンバーが増えました
    共通アドで配信する「週刊あらまあーず」のメンバーに、今回から、
    いなださん、ブルボンさん、バフさん、チポりんさん、
    雫さん、歩ちゃん(Jの将棋サイトの人)、そしてあの鈴姫さん
    が加わりました。
    外部から参加・配信希望された方々と合わせて
    もうかなりの人数になっています。
    今回の号からは、上記の方々にも共通アドでお送りしています。

    (3)プレイヤーズ・エッセイ、次回は・・・
    年末年始特別企画と題してお送りしている「JPエッセイ特集」、
    正月号も超豪華な顔ぶれを予想しています。
    次号に執筆を予定されている方々は、
    アイママさん、きしぼん(kishibojin)さん、チポりんさん、ナバ(@naba)さん、
    バフ(buff)さん、ひいいさん、ロト(LOTO6)さん{以上50音順}
    と、今回に劣らぬ超豪華なメンバー、大物も登場です。
    牌王位戦・新旧連覇王のナバさんバフさんがどんなエッセイをかいてくれるのか、今
    から期待されるところですねー。
    ということで、ぜひ次回もお楽しみに。


    ----------------------------------------------------------------------------
    ----

    年末特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ{PART5}
    雫さん・キララさんの章
    このパートでは、天然系元気キャラのお二人(爆!)、雫さんとキララさんに登場し
    ていただきます。
    しずく(雫)ちゃんは、東北地方に在住の女子大生。
    なんと国立大の学生さんです。
    へーーえ、しずくちゃんって、アタマいいんだぁー。
    キララ(☆kirara☆)さんは名古屋在住の超能力ギャル(爆!)。
    幼いころからの不思議体験のいっぱいある女の子です。
    いまもその能力を生かして、あちらこちらからお呼びがかかり、
    年末年始は特にお忙しいとか。
    この不思議で元気なお二人のエッセイ、とくとご賞味ください。^^
    まずは、メインでいつも、もずくちゃん、とか、よだれちゃん、
    なんて呼ばれてる(爆!)
    実は才女の元気乙女、雫ちゃんからでーーっす。
    ___________________________
    DEAR:あらまあーさん★

    遅くなってしまい、本当にごめんなさいです…。
    これでいいかな…?短い…?^^;;

    ★★★★★★★★★★
        
      タイトル【家庭教師の本音…苦笑】(前編)

    みなさま、(b*^0)d (ノ*^▽)ノ オッハーです♪
    そしてはじめましての方、
    はじめまして!(*゜▽゜)ノ

    いつもJでお世話になっております、★雫★です。

    今回、あらまあーさんからエッセイを書いてみないか、
    とお声をかけていただき、とても嬉しく思っています。
    でも、最近いろいろといそがしくて、締切りを極秘で(!?)伸ばしてもらったり、
    あらまあーさんには多大なる迷惑をかけてしまった次第であります
    ・・・。ごめんなさい・・・(ノд-。)

    びみょうにこのエッセイ、あたしの生活もちょっとわかっちゃうかもですね
    ・・・(^▽^;)
    あまり興味のないお話かもしれませんが、
    みなさんに読んでいただけたら嬉しく思いますo(*^▽^*)o~♪

    さてさて、ではエッセイへと移っていきたいと思います★

    はじめにこのお話をいただいたとき、
    自分には人に紹介できるような話もなく、
    何について書こうか、かなり考えました。
    そして考えたのが
    @HPに掲載しているPoemについて、
    A自分のアルバイトについて、の2つです。
    でも、@はちょっと気取ってるふしがある(きしぼじんさんにも言われました:笑)
    し、たいしてすごい詩を書いているわけでもないので、却下しました★

    そして、アルバイトについてにしようと思ったわけです。
    アルバイト・・・みなさんは何をされていましたか?
    コンビニ、スーパー、受付嬢、工事現場、雀荘、ガソリンスタンドなどなど
    ・・・いろいろとありますが・・・。
    あたしは今、大学3年なのですが、大学に入ってからというもの、
    家庭教師のバイトしかしていません(笑)
    「家庭教師」って聞くと、
    たぶん時給がいいとか、頭がいい、とかそんな印象だと思います。
    でも、実際そんなことはたいしてありません(笑)
    あたしにできるくらいですから!!!

    Jに来られる方って、結構お子さんいる方も多いですよね。
    家庭教師を頼まれる方もいると思いますし、
    家庭教師と塾ってどっちがいいかな、
    なんて考える方もいるのではないでしょうか。
    実際の家庭教師ってどんななのか、
    家庭教師の立場から本音を言っちゃおうかなって(笑)
    こんなことから家庭教師について語ってみようかなぁと思ったわけです★

    あたしが3年間家庭教師をしています
    イチゴちゃんっていう女の子について、
    本人の許可をとったので、
    イチゴの成長をふまえつつお話ししていきたいと思います★

    まず、あたしとイチゴが出会ったのが
    今からちょうど5年くらい前でしょうか。
    当時、高校2年生だったあたしは、
    友達に勧められて公文式(たぶん全国区)という塾でアルバイトを始めました。
    結構古いアパートの一室での塾だったのですが、
    これが意外と生徒さんいっぱいいるんです!!
    生徒が解いたプリントを採点して、どうしてもわからないところだけを教える、
    という形式の塾でした。
    でも、公文式はたしかに計算は早くなりますが、
    算数だったら計算だけしかないので、
    その他の箇所を補うためにはちょっと足りないなぁと、
    心の中で思いつつ(笑)
    その塾で当時小学校5年生だった『イチゴ』に初めて出会いました。
    あたしも普段とは違って口数少なく丸付けなどをしていたので、
    イチゴにとってみたらちょっと怖い印象だったのかもしれません。
    あたしから見たイチゴは、とてもおとなしい子というイメージがありました。
    あたしに採点を頼むときも
    「こ、これ、丸付けお願いします。」
    というだけで、他に言葉を交わしたことはありませんでした。

    それから数ヶ月が過ぎても、
    イチゴとはいつもと変わらず丸付けをするだけの関係でした。

    でもある日、あたしの席の近くにイチゴがお友達と座ったんです。
    お友達と『名探偵コナン』の話をしていました(笑)
    (・0・。) ほほーっコナン好きなんだな〜
    って思ってちょっと聞いていたら、
    「でも、コミック途中持ってないんだ」とのこと・・・(笑)
    でも、小学生に一冊¥400のコミックはそうそう揃えられるものではないんですよ
    ね。
    あたし持ってる・・・
    と思って、声をかけてみたんです☆
    それが仲良くなるきっかけでした。
    それからというもの、変なあだ名をつけられ
    ・・・(ノд−。)
    『ポンズ』です・・・(^▽^;)
    イチゴはすごく人見知りの激しい子でなかなか仲良くなれなかったのに、
    仲良くなったらとても激しい子でした(笑)


    ところがイチゴが小学校の卒業と同時に、
    引越しをすることになったんです。
    引越し先は車で20分くらいのところですが、
    公文まで通うのは大変です。
    でもイチゴは、
    「ポンズがバイト続けるならここまで通う」
    と言ってくれていました。
    イチゴの小学校卒業はあたしの高校卒業と同じ年でした。
    大学に入ってもバイトを続けてほしいと公文の先生から言われていたので、
    続けるつもりでした。
    でも、あたしは公文は中学生になって続けてもあんまり意味ないかも
    って思っていました。
    計算力はもうついてるし、これ以上公文で学ぶことはないかなって
    ・・・(;´▽`A``それはイチゴも気づいていたようで、
    結局イチゴは公文をやめることになりました。
    そしてそのときにイチゴから家庭教師してくれないか、
    というお話をもらったわけです。


    あたしは高校を卒業したら大学進学を希望していましたが、
    私大に通わせてもらえるほど景気が良くなく、
    地元の国立にしかやらない、
    と親に言われていたので、
    やばい・・・と思いつつ、一本に絞って受験しました。
    センター試験(大学入試の共通一次です)の結果が悪かったりしたので
    (^▽^;)浪人も覚悟していました。
    はじめは浪人もだめで、受験で落ちたら就職しろって言われていました。
    さすがにセンターの結果を見て親もダメだと思ったらしく、
    ダメもとで受けてみて、
    それでほんとにダメだったときは浪人一年間だけOK
    ということでした。

    そして迎えた前期の試験。
    あまりのセンター試験の悪さに
    まったく技術もないのに美術系のところを受けました(笑)
    そこは
    センター試験の結果が悪くても技術さえ良ければ入学させよう
    という方針の学校なのか、
    私の判定が一番良かったところなんです(笑)
    でも、技術もないのに受かるわけはなく、
    見事に落ちました☆
    前期の試験が落ちたときにイチゴから家庭教師の依頼があり、
    もしかしたら浪人するかもしれないから・・・
    って言って断ったのですが、
    イチゴとイチゴのお母さんに
    「浪人しても社会人になってもポンズに教えてほしい」
    と言われ、
    浪人してもこれはやるべきか・・・?
    といろいろ考えた末に
    イチゴの家庭教師を引き受けることにしました。


    イチゴ宅に初めておじゃまして、
    イチゴのお母さんも交えていろいろ家庭教師について話をしました。
    どういった形式でやるのか、
    どれくらいの時間やるのか、
    時給はいくらか、
    などです。
    週2回、1回2時間というように指導のことを決めていきました。
    浪人するかもしれないから時給もあまり高くはもらうことができない
    って¥1300 / hの設定でした。
    3月末からはじめる、ということで話がまとまりました。


    そしてあたしの大学の後期の試験がありました。
    後期の試験は小論文だけ。
    高校の先生が添削してくれていたのですが、
    小論文・・・なかなか難しい(^。^;)
    何を書いたらいいのか・・・
    そんなこんなでどうでもよくなってきて、
    テストに望みました。
    出題されたのは近年の失業率の年代別推移について、
    何が言えるかをグラフを見て論じる問題でした。
    (ノ´▽`)ノオオオオッ♪と思い、
    これは女性問題で書こ〜と即決めて書きました。
    そしたらなんと・・・受かってしまいました!
    v(。-_-。)vブイッ♪

    そんなこんなであたしの大学生活が始まりました。
    必然的にそれと同時に『イチゴの家庭教師』というアルバイトも
    始まったわけであります。


    それではここからが家庭教師の本音を語る部分ですね
    ☆前置き長かったかも!!(笑)

    まずはイチゴが中学1年生だった頃のお話です。
    あたしが教える科目は国語・数学・理科・社会・英語
    ・・・要するに主要5科目ですね。
    でも週2回、1回2時間やったとしても、
    なかなか5教科って手が回らないんですよね。
    一応、市販の問題集を5教科分揃えて宿題に出したりはしていましたが、
    数学と英語を重点的に指導していきました。

    でも、少ししてから気づいたことが一つ・・・。

    イチゴ、英語の単語が書けなかったんです!!

    単語の意味と発音は覚えているのに、
    ただスペルがどうしても覚えられなかったみたいで・・・。
    悪戦苦闘していました。

    単語練習用のノートを購入して、毎日裏表1ページ、裏表に同じ単語を書かせまし
    た。

    この頃は指導するのにもホワイトボードを使って説明していました。
    なので、単語帳で練習した単語をちょっとホワイトボードに書かせてテストするんで
    す。

    テストで書けなかった単語はまずはとことんホワイトボードに書かせました。

    イチゴとは向かいあって座っているので
    (机の横に座るのは、生徒さんが何を書いているか見づらいので)、
    何を書くのかじっくり見つつ(笑)
    10個の単語が書けないとしたら
    イチゴが単語を書いたら消しそしてまた同じ単語を書かせて、
    とにかく書けるようになるまで書かせました。
    そして最後にホワイトボードに
    そのときに練習した単語をまたまとめて書かせるんです。
    それでほんとに本人も『全部書けたら覚えた!』という実感も沸くみたいで。
    でも、次に指導に行ったときには忘れてたりするんですが(笑)

    そこで教えたのが
    発音上「あー」って伸ばすときは「er」か「r」か「ar」。
    「えい」っていう発音のときは「ei」か「a」。
    というような感じで、
    どういうときにどの文字がくるのかを少しずつ教えていきました。
    いつまでも書けなかったのが
    「soccer」と「flower」と「chair」・・・(笑)
    一体何回書かせたでしょうか
    ・・・(*≧m≦*)ぷぷっ。
    相当書かせましたね。
    イチゴも今となってはもう、その3つは超完璧なようです☆


    そして次に問題になったのが国語です。
    文章の読解力が低かったです。
    いつもテストで悪い点を取ってくるのは国語でした。
    悪い点と言っても、
    イチゴの場合、軽く説明すると理解してくれるのでいいほうなのですが。
    でもそれでもどうしても国語だけ点数がとれなかったんです。
    そして気づいたことが一つ。
    イチゴ、英単語も苦手だったけど、
    国語では漢字が書けなかったんです!!(笑)
    漢字は見ただけでは書けないのが現実・・・。
    いくら暗記力が良くても、ちょっとでも書かないと覚えられないんです。
    漢字も漢字の練習ノートを購入して、
    単語と交互に一日裏表1ページ書かせました。
    教科書の裏の方に、1年間で習う漢字がまとめて載っているんです。
    1つの漢字につき、2つの熟語が載っているので、
    テストなどに出やすいほうをあたしが選んで
    漢字練習帳の一番上の段に書いていくんです。
    それを練習させました。
    裏表1ページ宿題に出されると
    それだけで40分くらいかかるそうです。
    がんばってますね〜、イチゴ・・・。
    えらい・・・感服します。(*’―’*)ふふっ♪


    テストの話ですが、中間テストに期末テスト・・・
    そのほかにもいろいろありますよね。
    中学生ってほんとテストテストで大変です。
    部活もやらなきゃいけないので、毎日毎日大変だったみたいです。
    イチゴはソフトボール部だったんで、帰りも結構遅く、
    疲れていることも多くて、
    かわいそうな気もしていました。
    でも、テストで100番以内に入ったら
    (イチゴの学校は一学年に500人くらいいます(^▽^;))、
    遊びに連れて行くっていう約束をしたんです。
    超本気で勉強していましたね。
    かわいいです、生徒は!!(*´∇`*)
    1年生のときのテストの前なんて、
    朝方の4時過ぎまで勉強していたこともあったそうです。
    これにはあたしもびっくり!!!!!
    (笑)でも、初めてのテストで100番以内、とってきました!!!
    数学かな、英語かな、100点もあってびっくりしましたv( ̄― ̄)v。
    イチゴがんばったんだな〜
    って思って、
    教えてるあたしのほうも嬉しくなってきちゃうんですよね。

    家庭教師としてはやっぱり生徒ががんばって、
    それが結果に出てくると嬉しいものです。
    お互い予定を合わせて、
    ご褒美にごはん&カラオケに行きました☆
    イチゴもあたしもカラオケ大好き!!
    o(*^▽^*)o~♪
    イチゴじょうずなんですよ〜☆
    歌うのも、浜崎あゆみにBoAなどなど・・・☆
    たまに曲かぶるけど(笑)
    かなり楽しんでくれたみたいで、
    次はフリータイムで来たい!と言われました。
    あたしにそんな体力はあるのか・・・?
    (>▽<;; と思いつつ(笑)

    ★★★★★★★★★★

    とまぁ、前半はこのくらいにして・・・(笑)
    後半こそ、ちょっと本音とか言っちゃったりしたいと思います☆
    読んでくださったみなさま、本当にありがとうございますo(*^▽^*)o~♪

    (雫=『家庭教師の本音・・・苦笑』)
    ___________________________

    雫ちゃん、ありがとう。^^
    とても楽しいエッセイでした。でも、雫ちゃんのイメージ、変わったなあ。
    雫ちゃんといえば
    メインで好感度の高いカワイコちゃん系だと思っていたら、
    実は、国立大学生、っと。φ(。。) メモメモ(爆!)
    これからも家庭教師に、大学の勉強に、がんばってねー。
    後編も期待していまーーっす^^!

    お次は前回も寄稿してくれた不思議GAL・キララさんの登場です。
    今回は「キララの天然日記だにょ〜〜」の第二回です。
    ____________________________

     「不思議ギャル・キララの天然日記だにょ〜〜〜」(連載・第2回)
     {第2話}ショッキングな出来事・・出会い・・茶飲み友達 
    気まぐれって・・ろくなこと起らない??
    そうでもないよね
    そして、私の思いつきは、
    古ぼけた整理タンスの一番下の段から順番に引き出して行くような、
    面倒な事に物を全部ひっくり返さなきゃ見つからないし収まりつかないような
    ひとつの作業は常に安易でもなく簡単ではないと言う事が
    特に身に染みたっていう
    今回のお話は、そんなお話なんです
    ・・大げさな表現かなぁ

    私は気分転換に縫い物でもしようと思いつき、
    母にミシンを借りる事にしたんです。
    母のミシンは使い勝手の良さはとびきり良い、
    年代物です。
    ミシンを借りる時に、
    母がミシン針を沢山用意して手渡す時に
    私に一言
    『こわさないように・・怪我しないように・・』
    一瞬 え??
    ッテ、思ったけど、
    その時は笑って聞き流したんです。
    家に持ち帰って、
    さっそくミシンを使おうとカバーを取って準備完了
    ミシンオイルの匂いと共に、
    幼い頃の思い出に浸っていました。
    母のお手製の洋服を着て出かかけるのが大すきだった〜〜っ
    デザインは微妙に違うそれぞれが、
    個性のアル四人姉妹、
    いつもお揃いの服
    四着完成すると、
    姉妹並んで、おひろめです。
    あ。。ずるい!カワイイ。
    それぞれが口に出さなくても目で訴えてしまう心
    『文句は言ってはいけません』
    って言うのが、母のお決まりの台詞
    母ってすごいな〜〜〜〜
    そう思いつつ、糸のセットして、
    ためし縫いも無事終え、
    布の準備して作業開始!
    縫い始めもスイスイっと、いいかんじ〜〜〜っ
    その瞬間
    『ゴンッ・・・・・』
    えっ??
    針が動かない
    どうして・・・糸絡んでないのになんで??
    ミシンちゃん、ご機嫌ななめなの??
    ドキドキしながら、布を変えて再度挑戦!!
    フットコントローラ踏み込んだ
    その瞬間
    『がーー。。ごーー』
    いや〜な音 うごかない〜〜〜〜っ
    そそそんな・・まだ10センチもぬってないのに〜〜〜っ
    調節しなくても縫えるって聞いてたから安心してたのにぃー
    気晴らしが、なんとも大変な事になってしまった。
    動かないミシンは部屋の片隅に
    修理にださなきゃあ。。。。
    そう思いつつ
    日ばかりがドンドン過ぎて行きました
    数日後広告を見て
    お値打ちなミシンを見つけたので
    一台購入して
    修理の要請もしてひと安心
    あとは業者の人が来るのを待つばかり
    ミシン到着日〜〜〜・・ご対面

    あと5分でつきますと連絡が入り
    私は玄関を開けてミシン屋サンを待っていました。
    『きゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜っ』
    『きゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ』
    不細工な悲鳴が耳に残るほど響き渡っていました。
    どうしたんだ〜っだいじょうか〜〜〜〜
    と男性の声が!
    私は気がついたら見知らぬ女の人と抱きつきあって
    しゃがんでたんです。
    我に返り立ち上がりつつ
    『おばけかとおもったあ〜おどろかさないでよ〜』
    抱きつかれた彼女は、
    『おどろいたーー!!なにごとかとおもった〜やめてよ〜』
    やだも〜〜〜あはははは〜
    って笑いつつ・・女のひとと手もまだにぎったままの状態で
    玄関口で挨拶してたんです。
    その男女は言うまでもなく、ミシンの業者のひとです。
    どうぞどうぞと家に上がってもらって
    男性の人が一言
    『お二人さん・いつまで手をつないでるの??』
    あららー、たしかにまだ、手をぎゅうーーっと。。。
    三人で大爆笑!
    なんとも滑稽な御対面でした。

    そして 私は
    『あれなの・・動かないミシン』
    と、指さした瞬間
    彼女がミシンに近ずきながら
    『え〜〜〜〜〜〜〜っ。。うちのと同じだぁ〜どうしちゃったの〜』
    抱き付き合った彼女とのふれあいが
    大きく広がっていく
    お叫びあり 笑いあり、食べたり飲んだり。。
    赤の他人を通り越して
    私は、お腹がすいていて冷蔵庫に手を伸ばし、
    これ食べる。。あれタベル??
    何があるのと
    ・・冷蔵庫を覗く彼女・・
    思わず私がつぶやいたひとこと
    『冷蔵庫あさるその姿、まるでウチの妹みたい、あははははっ』
    彼女が、ちくわを握りながら聞いてきたの
    (何人兄弟??)
    私は四人姉妹の三女  
    彼女は動きを止めて
    (え〜〜〜〜っ私も三女 弟一人)
    ガサガサとちくわの袋を開けて、ほうばりながら、
    彼女は1本づつ私と彼にちくわをパクッ 
    『あれ。。だれのいえ??ここ??』
    あはははは。。
    次から次へと・・・大爆笑!!
    身内気分のやり取りは・・なんと4時間にも及びました。
    心の芯から笑ってるって・・
    人とのふれあいって
    どんな形で産まれ出てくるものなのか見当もつかない。
    おもしろ〜〜〜〜っ
    思い出すだけでも、笑いが止まらない。
    皆に聞いて欲しいにょ あはははは
    『きゃ〜〜〜』
    お叫びあり 
    『あははははっぎゃはは〜』
    笑いあり
    あ・・笑いすぎて頭真っ白けにょ〜〜〜〜っ
    頭ぼーーっ
    と言う事で
    涙、涙の お話は次回にさせて頂きますにょ
    (≧m≦)ぷぷぷっ!
    {キララの天然日記・第2話  了}
    __________________________
    キララさん、とてもお忙しい中、原稿を間(ま)にあわせてくれて、ありがとう。
    年末年始はお忙しいとのことで、
    正月号には「天然日記」は間にあわないかも知れませんが、
    また時間があって気分が乗ったら
    ぜひぜひ、お願いしま−−っす。^^
    雫さんも大学のレジュメ作成の忙しい中を縫っての執筆
    ホントにありがとう。
    おつかれでしたーー。^^
    次回の「家庭教師の本音」・後編も楽しみにしてまーーっす。
    まだ本音、出てないし、ねー(爆!)
    半分あきらめていた雫さんとキララさんのお二人の
    強烈な個性の参加により(爆!)
    今回のJPエッセイ特集も、彩(いろど)り鮮やかになった
    そんな気がします。
    お二人とも、おつかれーー。また書いてねー。^^

    --------------------------------------------------------------------------------
    あらまあー ミニ伝言板
    ♪〜〜
    しばらく閉鎖中だった雫ちゃんのホムペ再開しました〜〜。
    RPGゲームもある楽しいスペースです。よろしかったら覗いてカキコしてあげて
    ね〜〜。
    ここからどうぞ。『いつか☆』さんっていうのが、いまの雫ちゃんです。

    http://itsuka.raindrop.jp/


    ♪〜〜
    パクりパクられの顔文字シリーズ
    (●^o^●)
    ↑つのちゃんからあらまあーがパクった顔文字を、
    さらに、あらまあーからマサカタがパクった。(爆!)
    (≧m≦)ぐふふぅぅ〜〜
    ↑これ最近、あらまあーから鈴姫さんがパクったらしい。(爆!)
    (∇≦*)んもぉ〜♪
    ↑ごぞんじ、ひまちゃんからパクった。
    ┗(・o・)┛ナハ┗(・o・)┛ナハ
    ↑群ちゃんからパクった。
    v(≧∇≦)v いえぇぇぇぇいっ♪
    ↑くまっぱちさんからパクった。
    (★^o^★)
    ↑誰からパクったか忘れた。(爆!)


    °★,。・:*:・°☆〜〜
    12月に入って大不調のあらまあー。
    もう麻雀の話なんて、やめよう。(爆!)
    一句浮かんだ。
    麻雀で キレっぱなしの 師走なり 
    さらにもう一句
    イカサマの 噂 飛びかう 年の暮れ(爆!)
     粋風流泉=すいふう・りゅうせん
    (あらまあーの俳号・モチロン自分で勝手に作りましたw)

    ♪〜〜
    赤たぬさんのHP、「ポチコロの家」、楽しいです。
    ミーコさんのお料理の部屋なんかがあって、笑えます。
    ぜひ1度、覗いてみてください。

    http://pochi44.hp.infoseek.co.jp/

    --------------------------------------------------------------------------------
    年末特別企画:
    Jゲームプレイヤーズ・エッセイ{最終章}
     あい1112さんの章:「コエヲキカセテ」
    今回のエッセイ特集でいちばんの『収穫』は、
    この彼女のエッセイでしょう。
    これは、あい1112さんの
    「過ぎし日の甘くせつない恋の思い出」、
    胸キュン・ストーリーです。
    このエッセイを読んだ人は、
    「へーー、あのあいちゃんも女の子だったんだなー」
    と、うなずくでしょう。
    そしてこのエッセイのタイトルでもある
    SAKURAというアーティストの
    『コエヲキカセテ』
    という曲が
    きっと聞きたくなるに違いありません。
    今回は彼女のこのエッセイを
    「トリ(最後)」の位置に置かせてもらいました。
    正直、今回のトリを飾るのは
    このエッセイしかない
    あらまあーはそう確信しました。

    それでは、ゆっくりと、お楽しみください。

    ____________________________

              コエヲキカセテ   あい1112

    この詩はSAKURAというアーティストのものである。
    大学2年生の時に知り合った、かっちゃんとの思い出深い曲である。
    ひょんなことで、それまで二人きりで遊んだことのなかった私達が、
    夜ビリヤードをすることになり、
    内心凄くドキドキしながらかっちゃんの迎えをまった。
    一昨年の10月のことだ。
    車で私の家に迎えにきたかっちゃんは私が助手席に座るなり、
    「この曲いいと思わん?」
    といってラジオの曲に聞き入っていた。
    SAKURAの「コエヲキカセテ」である。
    私も前ラジオで聞いていいなって思った曲だったので、
    ふたりで口ずさみながらビリヤード場へ向かった。
    その日、ビリヤードを朝の4時までして、車の中でいろんな話をした。
    自分の考えている将来のこと、恋愛のこといろいろ。
    家に帰って、布団に入っても眠れない。
    ずっとかっちゃんのことばかり考えてしまっている。
    何も考えてないうすっぺらな人だと思っていたのに、話したら全然違う。
    なかなかいい男なのに鼻にかけてなく、女慣れしてなくて、照れ屋さんなところが、
    またいい。
    そして何より、かっこいいのにかっこ悪い。
    そんなかっちゃんにたったその一日でべたぼれしてしまったのである。

    それ以来、二人で遊ぶことが多くなった。
    もちろん、車の中では「コエヲキカセテ」を聞きながら。
    ビリヤードにいったり、海にいったり、映画にいったり、日帰り温泉にいったり…。
    手をつないで歩くことさえあった。
    かっちゃんに彼女がいることはわかっていたし、
    どうにかなりたいなんて思ってもなかったけど、
    仲良くなってくると人間って欲が出るのか、
    友達以上の関係になりたいって思ってきた。
    この仲良しの関係が崩れるのも嫌だしって思ったけど、
    我慢ができなくなって
    「私ねー、かっちゃんのことすきっちゃんね。」
    っていってしまったのだ。
    するとかっちゃんは、凄く大きな声で笑っていた。
    しばらく沈黙が続いた後、真顔になって
    「今はつき合えない。彼女いるし、もう少し気持ちの整理させて。」
    といった。
    わかっていた答えだったにしろ、つらかったけど、
    気持ちを伝えずにはいられなかった。
    このことがあって、かっちゃんに会うのが恐くなった。
    だけど、仲良しはかわらぬままだったので安心した。
    いつか、いつかでいいから
    それまで待とうって思った。

    4月になった。
    仲良しは親友とよべるほど深まっていき、
    更に、9月の大学院入試へむけて一緒に勉強することになった。
    私は心理学、かっちゃんは建築学。
    毎日朝から晩まで一緒にいた。
    遊びたい気持ちを我慢して必死に勉強した。
    第一志望は一緒。
    かっちゃんは志望校と別に九州内の国立大学をもう一つうけることになった。

    9月1日のことだった。
    今でも覚えている。
    なぜなら9月2日が大学院の入試日だったからだ。
    かっちゃんから電話がきて
    「あー、○○ですけど」
    とこんな調子。いつもだったら
    「あ、俺」
    なのに、変だなって思った私は彼女といることがわかった。
    「彼女が…」
    とかっちゃんが言った瞬間、ごそごそと音がして
    「ねー、人の男とってどういうつもり?」
    女の人の声だった。
    凄く恐かった。
    「とるって、別にとってないですよ、私彼氏いるし」
    と嘘をついた私に、彼女は
    「毎日会ってるんでしょ?私会えないのになんであんたが会えるのよ!」
    すごい剣幕だ。
    横でかっちゃんが怒鳴っている。
    その時、自分が言われたことなんかよりも、
    かっちゃんに迷惑をかけてしまったことが凄くつらくって、
    「もう、電話しませんから、会いませんから。」
    と彼女にいった。
    それで彼女はおとなしくなり、電話をぷちんと切られてしまった。

    あっけにとられ涙がぼろぼろでてきた。
    明日はお互い試験だというのに、
    私のせいで、
    大事な大事な日にいらぬ余念をもたせてしまうことが
    どうしようもなく辛かった。
    結果、二人とも不合格。
    あんなに勉強したのに、志望校の壁は厚かった。

    それからもちろん私は電話をかけていない。
    むこうからもかかってこない。
    かっちゃんは第二志望の国立に合格して、3月から福岡をはなれることになった。
    でも、電話をかけていない間もずっとずっと忘れることができなくて、
    また偶然会える日を夢見ていた。
    そのとき、かっちゃんの親友のこうちゃんから電話がきて、
    「さほちゃんのライブ(さほちゃんというのは私の妹である)、
    かっちゃん誘ってみようか?」
    と気をきかせてくれたのだ。
    私はすごく迷ったけど、
    ライブだったら他の友達もくるし、
    二人きりになることもないし、
    気まずくなることもない。
    そう思って、こうちゃんに誘ってくれるように頼んだ。
    当日、待ち合わせ場所に来たかっちゃんは、
    白いシャツにジーンズ。
    髪もばっさり短く切って、
    長身のかっちゃんにはとても似合っていた。
    かっちゃんは私に
    「久しぶり」
    と、笑顔で声をかけ
    私は泣きそうになった。
    また会えるなんて思いもよらなかったし、
    話し掛けてくれたことが何よりも嬉しかった。

    ライブ会場に入り、席に座った。
    私はたまたまかっちゃんの隣に座ることとなった。
    すごく緊張したけど、昔にもどったみたいで嬉しかった。
    けれど隣に座っているにもかかわらず、まったく言葉を交わすことなく、
    ぎこちない雰囲気が漂っていた。
    1曲2曲3曲と、
    アップテンポのボサノバが流れ会場となっているバーが盛り上がってきた時、
    急にバラードの曲がはじまった。
    どっかで聞いたことあるなーと思っていたら、
    それは
    「コエヲキカセテ」
    だったのだ。
    わかった瞬間、
    かっちゃんが私の手を握っていた。
    かっちゃんは、あの時のこと覚えててくれたんだ。
    そう思ったら涙が込み上げてきた。
    かっちゃんは一言耳元で私に
    「ごめんね」
    といった。
    何を意味するのかわからないけれど、
    私達が好きだと言って口ずさんでいたあの曲を
    覚えていてくれたことがすごく嬉しくて、
    それだけで
    それだけで、私は十分だった。

    私達は
    その曲が終るまで
    ずっと手をつないでいた。

    その3日後、かっちゃんは福岡からいなくなった。
    それから知人の結婚式や、仲間内の飲み会で会うことはあるが、
    前みたいに仲良くはない。
    勿論、かっちゃんに彼女と続いているのかとか、
    私に彼氏ができたのかとか
    そういうことはお互いに一切触れない。
    たまにPCでメールのやりとりをしていて、
    私の大学院受験を応援してくれている。
    大学院に合格したら真っ先にかっちゃんに報告しようと思っている。

    それから余談だが、
    私が長身の男の人を好むのは、かっちゃんのせいかもしれない。
    男っぽい私が抱きしめられた時にかっちゃんが、
    「やっぱ、あいちゃんも女の子やね」
    って言ってくれたから。

                   (『コエヲキカセテ』=あい1112  了)
    _______________________________________

    あいちゃん、どうもありがとう。
    素晴らしいエッセイでした。
    エッセイと呼ぶよりは短編私小説かな?w
    気が強い男まさり女の子だと思っていたあいちゃんに
    こんな素敵なエピソードがあるなんて
    正直、意外でした。
    これってきっと、
    誰もが持っている青春の1ページなんでしょうね。

    いまこの部分を書いているのは12月9日の早朝午前4時、
    東京は、ちらほらと、黒い空から、雪です。
    すごく寒いけれど、
    この雪を眺めつつ熱いコーヒーでも飲みながら、
    SAKURAの『コエヲキカセテ』、
    聞いてみたくなりました。

      
    コエヲキカセテ
     WORDS BY SAKURA

    あなたのやさしいその手にふれたい
    あたたかい胸に抱かれていたい
    息ができないくらい 
    今あなたがほしいから
    おねがい

    あなたの声が聞きたいよ 今すぐ
    でもなんていって電話したらいいの
    今日何してたの
    今何してる
    ありふれた台詞でまた
    少し困った貴方の声も
    ちょっときがかり

    あなたのやさしいその手にふれたい
    あたたかい胸に抱かれていたい
    息ができないくらい 
    今あなたがほしいから
    おねがい

    あと少しで夜がおわるよ
    もう少しまってみよう
    ダイアルの途中手をとめた
    むねがいたい

    貴方が私にくれた言葉を
    ひとつずつ思い出してみる
    まっすぐに私を見つめてくれた
    その瞳を

    貴方のぬくもり髪の香りも
    忘れちゃうよ
    そう寂しくて凍えそうな夜は
    声を聞かせて

    あなたのやさしいその手にふれたい
    あたたかい胸に抱かれていたい
    息ができないくらい 
    今あなたがほしいから
    おねがい

    ずっとずっと貴方を好きでいいですか
    私の持ってる愛全部で
    貴方を包み溶け合いたいから
    そばにいさせて
    Oh Baby Please
    --------------------------------------------------------------------------------
    編集後記
    エッセイ特集によってさながら「卒業文集」化した観のある(爆!)今回の「あらま
    あー14」でしたが、とても楽しいスペースが作れたのではないか、と自負していま
    す。
    次回お正月号をお送りする時には、とうにクリスマスも過ぎて、年も変わっているん
    ですねー。
    Jの麻雀サイトにいたこの1年は、すごく早かったような気がします。
    次号が1周年記念号、まさに光陰矢のごとし、です。^^;
    年末は風邪をおひきにならないよう、皆さん身体には気をつけて。
    ひと足早い、メリークリスマス、そして、あけましておめでとう!
    でわっ^^; (*⌒∇⌒*)ノ::・’゜☆。.::・’゜★マタネー♪
    --------------------------------------------------------------------------------
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