ひいいの麻雀研究  ひいいの麻雀研究

 2−10−2 統計分析 牌分析
 牌の面子構成寄与率、単独牌別栄和率などを分析する。
 

    牌分析

     
    個別の牌がどれくらい面子構成に寄与するのか、どれくらい持たれやすいのか捨てられやすいのか、に関する分析を牌分析と呼ぶこととする。
     「西と五萬はどちらが面子構成寄与率が高いか」という問いには、自信を持って「五萬が高い」と答えられるであろうが、「四萬と五萬では」「三萬と四萬では」という問いには明確に答えられないのではないだろうか。
     また、四萬と五萬では、どちらが、どのくらい(定量的に)面子構成寄与率が高いのであろうか。それを分析する。

     色(萬子・筒子・索子)に関係なく、数牌123456789に着目する。
     ある数牌が面子に寄与する場合の面子の種類について、刻子と順子に分けて整理してみる。もちろん雀頭にもなりうるのであるが、雀頭になる可能性はすべて等しいので省略する。
     6〜9は、それぞれ4〜1と左右対称で同じになるため、省略する。
    数牌 刻子 順子
    1111123  
    2222123234 
    3333123234345
    4444234345456
    5555345456567

     ある数牌が面子を構成する時の面子の数を比較すると、3〜5は、同じ1刻子+3順子=4面子になる。と言うことは、3〜5は、同じ面子構成寄与率であるのか?
     1の老頭牌は使いづらいために敬遠される。5が真ん中であるため、最も使いやすいように感じる。三筒と五索、2つの浮き牌を持っていて、くっつき聴牌を期待する時、どちらを残すであろうか。両搭ができる可能性はどちらも同じである。しかし、嵌搭ができた後で両搭に変わる可能性まで考慮すると、ど真ん中の五索の方が有利と考えるのである。この人間の考えが、中寄りの牌の利用率を高めていると言える。
     また、234という暗順を持っていて、5を自摸した時に2を切って345の暗順に一間ズラしする。なぜ5を自摸切りしないで入れ替えて2を切るのかというと、5より2の方が他家に安全であろうというバランスが働くからなのである。
     345567という2つの暗順を持っていて、6を自摸した時に、3を切って、455667にする。これは中寄せして6より安全な3を切るという意味合いよりも、もう一手変わりで一盃口になるという意味合いが強い。
     待ち読みのロジックで考えてみる。同色ならば、14・47・25・58・36・69の6つの筋がある。147と258と369のそれぞれの真ん中となる、4・5・6は、それより端寄りの牌よりも危険であると考える。
      14待ちの時には、7は通っても4は通らないのである。この論理によって、4・5・6は、3・7よりも面子構成寄与率が高いと言える。
     では、完全に不等式、1<2<3<4<5>6>7>8>9 は成り立つのか? 4・5・6の差異が明確でない。4=5=6なのか、4<5>6なのかの論証の材料が不充分である。4=5=6だとすると、牌利用率の違いは、以下のようなグラフになることが推測される。

     このグラフは、あくまでの推測なのであり、3と4の定量的な差異については、机上の計算だけでは求めきれない。

     そこで、東風荘の牌譜データを元に、全配牌・自摸牌・捨て牌を分析してみた。
     配牌した牌の数で約147万枚、自摸した牌の数で約134万枚、捨て牌した牌の数で約117万枚である。これだけ数が膨大にあれば、統計データとして分析した結果は信頼に値すると思う。
     1mは一萬、1pは一筒、1sは一索である。
     
    萬子1m 2m3m 4m5m 6m7m 8m9m
    配牌166420162539162966162783163017162793162540163338166183
    自摸牌150461148578148539148981148572148923149456147912150008
    捨て牌205481142057103877895799057688950103483141226204204
    手残牌111400 169060 207628 222185 221013 222766 208513 170024 111987
    筒子1p 2p3p 4p5p 6p7p 8p9p
    配牌165410165812165911165398165701166396166239166106166588
    自摸牌150891151122151312152416151352151638151752151122150127
    捨て牌205278147081106421931389344791316105878146041205121
    手残牌111023 169853 210802 224676 223606 226718 212113 171187 111594
    索子1s 2s3s 4s5s 6s7s 8s9s
    配牌166459165419165850165906164950166178166188166199165860
    自摸牌150459151419151836151958151705151290151611150984150683
    捨て牌206393148261108111932479379592905107948147617206741
    手残牌110525 168577 209575 224617 222860 224563 209851 169566 109802
    字牌東 南西 北白 発中  合計
    配牌165477166517166313165817165621165812165768 1472579
    自摸牌151588150093149852150119152063152073151714 1341430
    捨て牌229991251638256913256308231396232171231276 1169433
    手残牌87074 64972 59252 59628 86288 85714 86206  1644576

     配牌と、自摸牌の数は、全ての種類の牌において、ほぼ均一である。
     そして、当然のごとく、捨て牌には、かなり大きな差が出ている。
     配牌数+自摸牌数−捨て牌数=手残り牌数 として計算し、手残り牌数を計算している。



     グラフで見ると、差は一目瞭然である。
     すべての字牌は数牌よりも、手残り数が少ない。字牌の中では、東が最も多く、白・中・發(この順であるがほぼ同じ)と続き、そして、南・北・西の順になっている。
     数牌については、萬子・筒子・索子ともに同じ形のグラフを描いてる。特筆すべきは、1・9の老頭牌と東・白・發・中にそれほど大きな違いがないことである。
     では、このデータのうち、数牌を萬子・筒子・索子とも合算して、1〜9での差異を見てみる。



     綺麗に5を中心として左右対称形になっているのが判る。1と9、2と8、3と7、4と6は、ほぼ同じである。
     気になるのは、5であるが、これは4と6より僅かであるが手残り数が少ないのである。これは、萬子・筒子・索子という色別に見ても同じである。
     また、2と3の比に対して、3と4は差が少ない。


     さらに、これらのデータの分析を進めることにより、栄和確率や、単独牌が他家に捨てられる確率を求める。

     基本的には、自分の面子構成に寄与しない牌を捨てることになる。手残り率がどれくらいかによって、次に他家が何を捨てるかを確率で出すことができる。しかし、それだけでは不充分であり、自分以外の他家3人の誰かが栄和する確率を織り込まなければならないし、他家が病牌を抑える可能性も考慮して計算しなければならない。
     他家が自分の当たり牌をどれくらいの確率で抑えるか、については、バイロンの法則による確率データ補正によって、計算する。
     また、自摸確率は、どの牌も均一であると仮定する。
     
      一二三四五六七八九東南西北白発中
    指数化と比率計算一を100とした指数化100.0070.8751.5944.7245.0244.2651.4270.4799.82111.80122.32124.89124.59112.48112.86112.42
    数牌対象補正99.9170.6751.5044.4945.0244.4951.5070.6799.91111.80122.32124.89124.59112.48112.86112.42
    さらに一を100とした指数化100.0070.7351.5544.5345.0644.5351.5570.73100.00111.90122.43125.00124.70112.58112.96112.52
    比率(他家が次に何を捨てるか)7.14%5.05%3.68%3.18%3.22%3.18%3.68%5.05%7.14%7.99%8.74%8.92%8.90%8.04%8.06%8.03%
    9巡で聴牌したとするその巡に他家1人から栄和する確率7.14%5.05%3.68%3.18%3.22%3.18%3.68%5.05%7.14%7.99%8.74%8.92%8.90%8.04%8.06%8.03%
    その巡に他家3人の誰かから栄和する確率21.42%15.15%11.04%9.54%9.65%9.54%11.04%15.15%21.42%23.97%26.22%26.77%26.71%24.11%24.19%24.10%
    バイロン法則補正(他家が病牌を抑える)18.12%12.82%9.34%8.07%8.17%8.07%9.34%12.82%18.12%20.28%22.19%22.65%22.60%20.40%20.47%20.39%
    他家の和了を考える他家和了を考慮し自家栄和は25%4.53%3.20%2.34%2.02%2.04%2.02%2.34%3.20%4.53%5.07%5.55%5.66%5.65%5.10%5.12%5.10%
    次の巡に自家が自摸和する確率2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%2.94%
    他家の和了を考える他家和了を考慮し自家自摸和は25%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%0.74%
    9〜11.72巡の栄和確率12.32%8.72%6.35%5.49%5.55%5.49%6.35%8.72%12.32%13.79%15.09%15.40%15.37%13.87%13.92%13.87%
    9〜11.72巡の自摸和確率8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%8.00%
    9〜11.72巡の全和了確率20.32%16.72%14.35%13.49%13.55%13.49%14.35%16.72%20.32%21.79%23.09%23.40%23.37%21.87%21.92%21.87%
    単独牌別和了確率単独牌が河に捨てられる確率1.78%1.26%0.92%0.79%0.80%0.79%0.92%1.26%1.78%2.00%2.19%2.23%2.23%2.01%2.02%2.01%
    単独牌が自家でなく他家に捨てられる確率1.34%0.95%0.69%0.60%0.60%0.60%0.69%0.95%1.34%1.50%1.64%1.67%1.67%1.51%1.51%1.51%


     よって、単独牌別和了確率は以下のようになる。
     
    一待ち1.34%
    二待ち0.95%
    三待ち0.69%
    四待ち0.60%
    五待ち0.60%
    字待ち1.57%


     この組合せによって、主な待ちについての和了確率を計算できる。
     5を中心として左右対称であるため、6〜9はそれぞれ4〜1と同じである。
     
     待ち1つめ個数2つめ個数確率
    両面23持ち両面14待ち1.34%4 0.60%4 7.74%
    34持ち両面25待ち0.95%4 0.60%4 6.20%
    45持ち両面36待ち0.69%4 0.60%4 5.14%
    嵌張13持ち嵌張2待ち0.95%4   3.79%
    24持ち嵌張3待ち0.69%4   2.76%
    35持ち嵌張4待ち0.60%4   2.38%
    46持ち嵌張5待ち0.60%4   2.41%
    辺張12持ち辺張3待ち0.69%4   2.76%
    単騎字牌単騎字牌待ち1.57%3   4.72%
    1単騎1待ち1.34%3   4.02%
    2単騎2待ち0.95%3   2.84%
    3単騎3待ち0.69%3   2.07%
    4単騎4待ち0.60%3   1.79%
    5単騎5待ち0.60%3   1.81%
    双ポン字と字双ポン字牌字牌待ち1.57%2 1.57%2 6.29%
    字と1双ポン字牌1待ち1.57%2 1.34%2 5.82%
    1と1双ポン11待ち1.34%2 1.34%2 5.35%
    1と2双ポン12待ち1.34%2 0.95%2 4.57%
    1と3双ポン13待ち1.34%2 0.69%2 4.06%
    1と4双ポン14待ち1.34%2 0.60%2 3.87%
    1と5双ポン15待ち1.34%2 0.60%2 3.88%
    2と2双ポン22待ち0.95%2 0.95%2 3.79%
    2と3双ポン23待ち0.95%2 0.69%2 3.27%
    2と4双ポン24待ち0.95%2 0.60%2 3.09%
    2と5双ポン25待ち0.95%2 0.60%2 3.10%
    3と3双ポン33待ち0.69%2 0.69%2 2.76%
    3と4双ポン34待ち0.69%2 0.60%2 2.57%
    3と5双ポン35待ち0.69%2 0.60%2 2.59%
    4と4双ポン44待ち0.60%2 0.60%2 2.38%
    4と5双ポン45待ち0.60%2 0.60%2 2.40%
    5と5双ポン55待ち0.60%2 0.60%2 2.41%




     最もいい待ちは、両面の14待ちである。
     そして次にいい待ちは、両面の25待ち(2種8牌待ち)よりも、字牌と字牌の双ポン待ち(2種4牌)である。
     和了しやすさは、残り牌数とは無関係に、どれくらい出やすいかによって、決まってくると言える。
     

    ●面子構成寄与率
     ある牌が、雀頭も含み、最終和了形に含まれる確率を面子構成寄与率と呼ぶ。
     雀頭を論外とすべきという理論もあるが、七対子や国士無双など4面子を構成しない場合もあるし、また待ちの種類によっては、雀頭を複数パターン取りうる和了形などもあるので、分離せずに最終形に残ったものとして計算した。
    萬子 1m 2m 3m 4m 5m 6m 7m 8m 9m
      2.031% 3.082% 3.785% 4.051% 4.029% 4.061% 3.801% 3.100% 2.042%
    筒子 1p 2p 3p 4p 5p 6p 7p 8p 9p
      2.024% 3.097% 3.843% 4.096% 4.077% 4.133% 3.867% 3.121% 2.034%
    索子 1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s
      2.015% 3.073% 3.821% 4.095% 4.063% 4.094% 3.826% 3.091% 2.002%
    字牌 東 南 西 北 白 発 中    
      1.587% 1.184% 1.080% 1.087% 1.573% 1.563% 1.572%    

     

ホームひいいの麻雀研究ホーム メールhiii@pd6.so-net.ne.jp